黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

酒通信 泥棒の分け前・・・

先日、天使の分け前

エンジェルスシェアの事を、

書いた。樽に入れ、

熟成されるウイスキーは、

 

年々、少しづつ減り、

20年では半分程が消えて無くなる。

この事に対して、人間も、

色々と考えている。

 

又、詳しく書くが、

熟成方法、熟成庫で眠る、

ウイスキーを、伝統的な、

タンネージ式、比較的新しい、

 

ラック式等と、試行錯誤があるのだが、

この熟成と言う工程、

現在の科学でも、ほぼ解明出来ていない、

エンジェルスシェアに対しては、

 

湿度が関係しているようだが、

蒸発率が、ウイスキーの味わいに、

どう影響を与えているか、

これも、熟成工程の、

 

最大の謎の一つなのだが、

先日の記事を書きながら、

ある事に気付いた。

もしかしたら・・・

 

数年前に公開され、

私も観に行ったのだが、

イギリスを代表する映画監督、

ケンローチ氏の作品、

 

天使の分け前

(エンジェルスシェア)

なのだが、観ていて、

35mmのフィルムで撮られた。

 

スコットランドは、

なんと美しいのだ。

と、ぐらいしか思わなかったが、

内容が、ネタバレさせてしまうが、

 

数人の若い男女が、

幻のウイスキーの樽から、

天使の分け前と言わんばかりに、

ウイスキーを抜き取る。

 

ただの泥棒では無いか、

と、その時は思ったが、

そう、先日の記事を書きながら、

あ!そうだったのかと、

 

この事は、誰も書いていないし、

ケンローチ氏に聞いた訳でも無いが、

氏は、皮肉を映画で表現されたのでは?

お分かりになるだろうか?

 

この天使の分け前

科学的に全く解明されておらず、

蒸発率が、ウイスキーに与える影響も、

解っていない、のであれば、

 

ただ単に消えているだけ、

天使の分け前と言うより、

ただの泥棒と同じ、

氏は、この事をご存じで、

 

この事に対しての、

皮肉めいたものだったのでは、

と、言う思いが脳裏を、

横切った。

 

それなら確かに辻褄が合う、

天使の分け前=泥棒、

社会派監督 ケンローチ氏の、

ユーモアだったのでは・・・

 

と、そういうウイスキーに大金を支払う、

富裕層に対する。

嫌味めいたものだったのか?

一度、ケンローチ氏に聞いてみたいものだ。

 

ja.wikipedia.org

 


映画『天使の分け前』予告編