黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

酒通信 BARのお酒

そろそろ、窮地に・・・

これからどうするかを、

真剣に考えなければ、これ以上自粛が続けば、

完全にアウトだが、自粛が終わっても、

 

すぐには元に戻らないだろう、

さあ、どうしたものか、

と、考えて出した答えは、

果報は寝て待て・・・

 

まあ、どう足掻いても、

無理な時は無理と言う事だ。

で、自粛の手助けにと、

家飲みのすすめを書いていたが、

 

自粛生活で酒量が増えたと言う記事を、

良く目にするようになったので、

どうしたものかと、自粛の影響か、

アクセス数も非常に高くなっている。

 

なので、少し珍しい物を、

紹介しようかと、以前、

こういうお客さんが居た。

BARでわざわざ高い酒を飲まずとも、

 

家で飲めば良いと、

一応、そうですね、と、言ったが、

なかなか狭い世界でお住いのような、

BARにはBARならではと、言うお酒も多々ある。

 

最近、私もお酒の事を書かれている方の、

ブログを良く読むようになった。

その中で、ニッカさんの、

余市や宮城峡を取り上げている方が多かった。

 

ので、まだ、お若い方はご存じ無いかと思うが、

あれは、2000年だった。

ウイスキーマガジンの品評会で、

一本の日本のウイスキーが最高得点を、

 

叩き出した。マッカラン18年グランレゼルバを、

抑え込んでいた。何気なく買った雑誌だったが、

衝撃が走った。何だ?これは?

今では、日本のウイスキーは、

 

世界の品評会の常連になっているが、

私の知る限りでは、世界に切り込んだのは、

これが、初めてでは無いだろうか、

その名はニッカシングルカスク余市

 

しかし、どうやって手に入れるのか、

まだまだパソコンに不慣れな頃、

ネット販売だった。

あれこれと、手を尽くし、

 

3本ほど手に入れた。

シングルカスク、単一の樽故に、

樽が変われば、度数も、

味わいも変わるが、

 

いや、まあ、驚いた。

恐ろしいパワー、並みのシングルモルトでは、

太刀打ちできない、

まだまだ経験不足だった私は、

 

こんな物を飲む人がいるのか?

美味しいと思うのか疑問だった。

それから、何度か購入したが、

勧める人はごく限られる。

 

そして、今や手に入れる事が出来ない、

NHK朝ドラ「マッサン」の影響で、

原酒不足、以前は案内が来て、

申し込んだら、普通に送られて来たのだが、

 

最後の販売は、注文が殺到し、

抽選となった。余市と、

宮城峡を一本づつ頼んだ。

余市は外れたが、まさかの宮城峡が、

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 送られて来た。

確か、499本中の一本、

左がその宮城峡で、右が、

抽選になる前の普通に買えた最後の余市

 

この余市なのだが、今まで飲んだ。

シングルカスク余市の中で、

最強だった。野球で言えば球速165km、

少し飲んだだけで、変な汗が首筋に流れた。

 

良く、余市は男性的、

宮城峡は、女性的と言われるが、

それは、この二本を飲めば、

一撃で解る。左の宮城峡だが、

 

人生で飲んだウイスキーの中で、

最も甘かった。多分、これからも、

これ以上甘いウイスキーには、

出会わないと思う、どちらも度数は高く、

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宮城峡は62%余市は63%

これを何かで割って飲むと言うのは、

どうかと思う、やはり醍醐味はストレートで、

しかし、飲むと言うより、むしろ戦うだろう、

 

特に、この余市開封直後は、

大軍勢の兵が勇猛果敢に攻めて来る。

かなりの戦歴を持つ、

戦士しか飲み込めない、

 

故に、さあ今夜はニッカシングルカスク余市で、

晩酌を!と、絶対にならない、

やはり、BARならではのお酒だと思う、

今、オークションなら、20万程の、

 

値が付いている。

恐ろしい世の中である。

が、ここだけの話だが、

これと同じ1999年、

 

ニッカシングルカスク余市の、

開封を一本持っている。

何かの記念に開封しようと、

思っているのだが・・・

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 飲みますか?