黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

酒通信 ウイスキーの理解度

下町の片隅で、ポツンとある。

小さなBAR故に、やはり、BARの初心者、

ウイスキーの初心者の方が多い、

なので、ウイスキーの専門的な話も、

 

あまりしない、カクテルだけ飲まれて、

帰られる方も多く、未だに「お勧め下さい!」と、

戦っている。初めて来られた方に、

お勧めするのは、嗜好品である以上、

 

無理なのだが、まだ、そこまでたどり着いていない、

ハイボールも、ハイボールと言う飲み物だと、

思い込んでいる人も多い、

昔は、ハイボールと言っても色々ありまして、

 

と、説明していたが、今では、すぐにジョニ赤の、

ソーダ割をお出ししている。

要は、興味のない方に、どう説明しても、

逆に、嫌がられるだけである。

 

逆にウイスキーも、覚えたい、教えて欲しいと、

言う方も、多いのだが自転車と同じで、

自分で、乗れるようにならない限り、

幾ら、説明しても、無理な話で、

 

サーフィンも、取り合えず、

波に乗れるようにならないと、

面白くも無いし、次の段階に行けない、

ウイスキーも同じである。

 

要は、本人が、色んな物を飲み、

経験値を高め無い限り、

本を読んだり、ネットで調べても、

結局は、飲まない限り、無理な話である。

 

私から言える事は、シングルモルトウイスキーと、

ブレンディドウイスキーの違いぐらいだろう、

自分で経験値を高めて行かないと、

自転車に乗り、波に乗らないと、

 

説明しても、何の事やらとなる。

例えば、ウイスキーを初めて飲む人に、

スパニッシュオークのシェリー樽の、

ファーストフィルのと言った所で、

 

マニアハラスメントのようになってしまう、

ウイスキーのレビュー等も、

書かないのは、そういう事である。

自分なりに、いつも分析してはいるが、

 

私が言ってしまうと、そうだと思い、

お客さん側の自由度がなくなる。

個人の趣味で、ブログで書かれている方等は、

勿論、自由で、良い趣味だと思うが、

 

私の立場では、難しい、

例えば、甘口のモルトも、飲む人によっては、

辛いとなる。これなのだが、

まだまだ、ウイスキーとは、甘い、辛いで、

 

区別出来ると思っている方が多いが、

ウイスキーは、辛味、甘味、酸味、苦味等の、

複合体である。不思議な飲み物である。

まずは、これに理解があるか、

 

この一線を越えているか、越えてないか、

こちらとしては、解らないが、

アイラモルトで、それを知る事が出来る物がある。

まあ、書いてしまえば、元も子も無いが、

 

私らとしても、商売である限り、

言えない事、言いたくない事も、

多々あるのだが、アイドルが、

トイレの話をしないような物である。

 

と、偏見、先入観、固定観念が、

ウイスキーの大敵である。

例えば、このウイスキーは海外の大会で、

数々の賞に輝いたウイスキーですと出すのと、

 

何も言わず出すのでは、大きな違いが生まれる。

ウイスキーの賞に輝いた。

評論家の評価が高いとなると、

まず、不味いと言う人はいない、

 

良く解る話だと思うが、

が、その人が、本当に理解しているだろうか?

そこが、難しいのだが、

その判断材料の、一つがこれである。

         つづく・・・