黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

酒通信 ウイスキーの理解度 2

まあ、商売でやっている以上、

何でも、かんでも書いてしまえば、

元も子も無いのだが、

今は、ネットで調べれば、大抵の事は、

 

解る時代になって来た。

が、知識だけが高くなり、

結局は理解されていないと言う方も、

まだまだ多く、特に、私の店など、

 

BARの初心者、ウイスキー初心者の方が多く、

専門的な話は控えているが、

私の店で、少し覚えて、

他のBARにも、挑戦して欲しいと言うのが、

 

元々の考え方で、跳び箱のロイター板のような、

存在であればと、この考え方は、

昔から、一切変わっていない、

あくまで、補助だが、これが一番大事なのでは、

 

と、私は思っている。まず、右も左も解らない、

初心者の方を、BARの世界、ウイスキーの世界に、

誘う事、大きな意味で、BAR業界や、

ウイスキー業界に於ける、私の役目のように、

 

勝手にだが、思い込んでいる。

なので、基本だけは、理解して欲しいと言うのが、

私の願いである。まずはウイスキーに関してだが、

数々の、ハードルがあるが、覚えたいのなら、

 

第一関門が、ストレートで飲めるようになる事、

第二関門が、アイラモルトが飲めるようになる事、

そして、重要な関門が、味わいの理解度、

昨日の記事の続きだが、ウイスキーは、

 

甘味、辛味、酸味、苦味等を含む、

複合体であるが、それを全て理解するのは、

個人差はあるが、時間が掛かるだろうが、

まずは、辛味と甘味の判断が付けば、

 

かなり、世界観が広がるだろう、

が、その後に待つのは、

途轍もない、沼である事は確かである。

その辛味、甘味だが、

 

ストレートで飲めるようになり、

色んな物を、ある程度飲まれ、

アイラモルトが飲めるようになり、

そろそろ理解されているのではと、思うと、

私は、これをお出しして試している。

口当たりも、柔らかく、アイラを代表する。

甘口モルト、カリラの12年なのだが、

まずは、一口目のファーストアタックに、

 

強烈な辛味が来る。

なので「辛い!」と、なるが、

飲み続けると、まったりとした甘さになる。

これが、理解出来るか否かが、ポイントだろう、

 

が、このウイスキー、私のように昔から、

飲んでいる人間には、戸惑いがあった事は確かである。

それは、土屋守氏のウイスキー大全には、

超辛口モルトと書かれている。

 

それには、ディアジオ社の花と動物の、

カリラの15年の画像があり、

私も、それを飲んで、これを読んで、

辛口と、刷り込まれていたが、

 

その花と動物のカリラ15年だが、

画像検索をすれば解るが、

極端に、色の違う物がある。

ロット違いだろうが、

 

故に、ロットが違えば、どうなのか、

その点は不明だが、

初めのモルトウイスキー大全では、

味わいに、シャープな辛口と書かれているが、

 

改訂版では、題名は超辛口と書かれたままだが、

味わいに、スムースでまろやか、

ビターチョコと、甘味が書かれ出し、

挙句、三冊目のシングルモルトウイスキー大全では、

 

キャンプの食事の後、

焚き火の前で、ハチミツをたっぷり入れた。

ミルクを飲んでいるようとなり、

現在のボトルの画像となる。

今まで、超辛口と刷り込まれて、

ハチミツを入れたミルクとは、

戸惑うのは、当たり前なのだが、

確かに、現在は甘口である事は、否めない、

 

が、やはり、お客さんが辛いと言えば、

いちいち、訂正もしない、

飲みに来て、あれこれ訂正されては、

気持ち良く飲めないだろうと言う気遣いだが、

 

しかし、これが良い事なのか、

悪い事なのかだが、

初めに、辛さが来ますが、後は甘いですねと、

言ったら、まずクリアであり、

 

理解出来ていると言う事である。

しかし、これも個人差があり、

すぐに解る人、1年掛かる人、

未だに、解らない人と様々である。

 

しかし、まずは、ここを通り、辛味と甘味、

次は、酸味や苦味と、徐々にだが、

理解出来るようになると思う、

なので、まずは、このカリラの12年である。