書こうか書かないか、
かなり躊躇った。
私は先月、阪神電車の沿線を、
トボトボ歩いていた。
その中に「千鳥橋」と言う駅がある。
その駅の近くに、
アパレル関係の仕事をされている社長さんがいた。
よくよく考えると、
大変お世話になった。
が、名前が出て来ない、
その近くに「福」と言う、
縁起のいい名前の駅がある。
その場所にも、
よくよく考えると、
大変お世話になった方が居る。
が、名前が出て来ない、
次々と私の横を通り過ぎる人達を、
ただの駅、通過点のように私は捉えていたのか、
全くもって薄情な話である。
そんな事を考えながら、
誰も居なくなった店で一人、
ウイスキーを飲みながら、
反省していた。
飲みながらなので、
大して反省していないのだが、
そんな時、連絡が入った。
何事も最近は時間が掛かる。
色んな事を思い出すには、
あれは・・・
グルグルと回る見た事のある情景、
色んな記憶が飛び散っている。
それを少しづつ拾い集める。
そうあれは・・・
20数年前だった。
長女が出来たと共にバブルが弾け飛んだ。
町の様子が一変し、
日々、妙な威圧感に押し潰されそうになった。
仕事が無い・・・
車が無い・・・
幼い娘を自転車に乗せて、
家にあるTVゲームのソフトを、
中古のゲーム屋さんに売りに行き、
少しのお金を貰って、
食パンを買った。
あの時の町の景色は死ぬ時きっと思い出すのだろう、
そんな私に仕事の依頼があった。
大阪は北新地のBAR、
頼る人も誰も居ない、
私には未開の地だった。
が、その店をデザインしたのが、
既に当時飛ぶ鳥を落とす勢いだった。
「大地真央」さんの旦那さん、
「森田恭通」氏、
ご存知の方も多いだろう、
一度店を見に行った。
何とも斬新なデザイン、
で、経営を任される事になった。
で、どうすりゃ良いのだ?
そんな時、彼女は現れた・・・
つづく・・・
私にお金は入りませんが、
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