「電報」
ニューヨークに着いて、
イギリスに渡る船の予約と,
ビザの申請をする竹鶴青年、
今度は、戦争中の大西洋の事ゆえ、
軍事物資と兵士の輸送が最優先、
ニューヨーク近郊には、
酒造工場も無かったので、
仕方なく都会見学や、
語学の勉強をして過ごすが、
一ヶ月経っても、ビザの申請が下りない、
その姿を見た下宿先の親父さんが、
「大統領に電報で文句を言え!」と、
まさか・・・?
半信半疑の竹鶴青年、
第28代アメリカ合衆国大統領
「トーマス・ウッドロウ・ウィルソン」に電報を、
すると、翌日移民局から呼び出しがあり、
その日に全ての手続きが終わった。
本当なのか、俄に信じがたいが、
真実のようだ。正に奇跡・・・
もう奇跡は無いだろう、
いやまだある。
この時イギリスに渡る。
竹鶴青年を乗せた客船、
「オルドナ号」が
貨物船「コクリナ号」の横腹に衝突し、
「コクリナ号」が沈没・・・
しかしオルドナ号は無事、
本当なのか?いや真実のようだ。
1日遅れでリヴァプールに、
1918年12月、
どこまでも奇跡が見放さない男、
竹鶴青年がついにイギリスの地に立った瞬間であった。
国産ウイスキーを誕生させると言う大いなる夢を抱き!
つづく・・・