黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

酒通信 ボウモアの30年間 3

まだまだ話は続くのだが、

何度も言うが、興味の無い方は、

スルーして頂いて結構ですので、

決して、無理ならさぬように、

 

ボウモアに関して、パフィームだけで話せば、

ボウモア自体が、造り出した。

70年代から80年代後半までの、

パフィーム原酒を30年掛けて、

 

使い切ったと言う事になるが、

こういう話を、店でも、あまりしていない、

ブログにも書いてはいないが、

それは、やはりサントリーさんになって、

 

どうのこうのと言う方が、

まだまだ居られるからだが、

しかし、こう言う事を既に、世間の多くの方が、

理解している。若い方にも増えて来た。

 

なので、そろそろ、一度整理して話さないと、

その人が、結局は恥をかくことになると言う、

老婆心からである。と、店でも話さないのは、

聞かれれば、答えるが、

 

こちらから、パフィーム等と言うと、

それが、鼻に付く事になり、

楽しめないだろうと言う、気遣いであり、

何事も、お客さんの意見が最優先であり、

 

又、パフィーム等関係なく、

ロックでガブガブ飲む人に言っても、

仕方が無い話で、又、パフィーム自体を、

知らない人には、言っても解らないだろう、

 

と、やはりサントリーさんがどうのこうのと、

言う人には、ボウモアは勧めないどころか、

話すらしない、固定観念病は、

容易くは、取り除けないだろうし、

 

指摘すると、嫌悪感を持たれてしまう、

しかし、今では、少し調べれば解る事なのだが、

自分が飲まないのは、勿論自由だが、

他の人にまで言うのは、何処のBARでも、

 

快く思われないだろう、

そして、買収だが、今となれば、

蒸留所のオーナーが変わる事は、

日常茶飯事である事も、理解出来るはずだが、

 

一足先に、1986年には、トマーティンを、

宝酒造さんが買収し、同じ1989年には、

ベンネヴィスを、ニッカさんが買収している。

サントリーさんだけでは無い、

 

そして、シングルモルトの味わいも、

年代によって、変わる蒸留所も多々ある事も、

今では、多くの方が理解している。

土屋守氏のモルトウイスキー大全も、

 

3冊持っているが、表現は年代によって、

様々であり、大きく変わる物もある。

が、それも参考であり、

自分が飲んでどうなのかが、

 

最も大事な事である。

しかし、個人的に、この20数年の、

ボウモアは、あれこれと面白かった。

変な固定観念を持つと、

 

ウイスキーは楽しめないと言う、良い例である。

今になって、固定観念を持たず、

ウイスキーを楽しもうと言う、

ソサエティのボトルの意味が理解出来る。

日本にも、ドンドン蒸留所が出来ている。

色んな試みや、科学、技術も進歩している。

スコットランドは、それ以上に、

先に行っている。

 

後、2年すれば、ボウモアサントリーさんが、

完全買収して30年になる。

何か、仕掛けてくるのでは?と、

密かに期待している。

 

時を自分で止めず、走り続けないと、

引きこもりとなり、全く成長しないだろう、

サントリーさんが、どうのこうのでは無く、

自分が、どうなのかである。

 

と、私はマニアでも、愛好家でも無い、

ボウモアファンではあるが、

それは、ボウモアだけに、限った事では無い、

ボウモアを長い間、見守って来たのは、

 

ただ単に、仕事であるから、当然の話である。

サントリーさんが入って、どうのこうで、

シャットダウンするのでは無く、

そうなって、では、どうなのかでは無いだろうか?

 

人間の生活、リアルで、最も大事な事は、

他人を気遣う心、思いやりである。

だから、私は情報を集め、勉強はしているが、

余計な事は、話さないようにしている。

 

十人十色、色んな人に合わせて、

話をしないと、興味が無い人なら、

当たり前だが、あくびが出るだけであり、

より専門的な話は、興味のない人には地獄だろう、

 

と、あまり説明すると、教えて欲しいとなり、

ウイスキー教室のようになってしまい、

本来のBARからは、かけ離れた物になる。

と、幾ら教えても、本人の受け皿である経験値が必要で、

 

自転車の乗り方を口で教えて、

すぐに乗れるようになった人は居ないだろう、

それと同じである。

まだまだボウモアに関しては、

 

新しい見解が、今後出て来るかもしれないが、

そろそろ、こういうレベルの話は、

止めにして、一歩、いや二歩前に進み、

自分自身を成長させるべきでは無いだろうか?

 

現在、新カモメラベル、

蒸留所ラベル、そしてニューラベルの、

ボウモア12年が、3種類あります。

素直を気持ちで、飲み比べては如何ですか?

最後に、ボウモアの長い、長い歴史の中で、

30年は、僅かな瞬間、そこだけを、

切り取って、話しをしても、

私もそうだが、ボウモアの全てが解った訳では無い、

 

又、蒸留所のオーナーが変わり、

設備の投資、大改修工事等すれば、味わいは変わる事は、

既に常識の範疇である。世間の言葉に流されず、

自分がどうなのかが、最も大事であり、

 

偏見、先入観、固定観念は、

ウイスキーの味を捻じ曲げる。

ボウモアの蒸留所では、今も、多くの人達が働き、

生活されている。立場が逆になれば、どうだろうか?

              

私は、思う、ウイスキーは、

心の余裕、余白、ゆとりで味わう物であり、

心に余裕が無ければ、解る物も、解らなくなるだろう、

大きな心で、余裕を持って、ウイスキーを愉しみましょう!

                

「私の中でのボウモア年表」

1779年 ボウモア創業

      伊能忠敬 34歳 葛飾北斎 19歳

1924年 サントリー山崎蒸留所 竣工

1934年 ニッカ余市蒸留所 竣工

1960年 ボウモア黄金期

1964年 ブラックボウモア蒸留

1970年 パフィーム期

1971年 限定品 ボウモア34年蒸留

      ボウモアドラゴンでキャンター30年蒸留

      ボウモアナイトサーフ25年蒸留

1980年 強パフィーム期

      経営が悪化

1984年 サントリーピュアモルト「山崎」発売

1989年 サントリー介入で、パフィームが止まる。

1993年 ボウモアの当たり年と言われる(全てでは無い)

1994年 サントリー完全買収

1995年 1月17日 阪神淡路大震災

      シルクプリントボウモア

      旧カモメラベル

1997年 7月1日香港返還

1999年 「美味しんぼ 70巻」コミック発売

2001年 新カモメラベル12年 パフィームが消える。

      紙ぽい感じと言われ出す。

2011年 3月11日 東北大震災

      ボウモア 10年テンペスト

      長期熟成品には、パフィーム原酒がブレンド

2017年 ボウモア10年 ダーク&インテンス

      ボウモア15年 ゴールデン&エレガント

      スタンダードボウモア18年 パフィームが消える。

2019年 スタンダードボウモア18年と出会う・・・

               END