黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

少し休憩・・・

 良く考えたら、毎日、毎日、

働いていた。いや、半分は鳩たちと、

遊んでいただけなのだが、

確かに疲れた。

 

なので、少し休憩を、

と、ネットを観ていたら、

今年もやるのか、

「野火」

 

塚本晋也監督作品

戦後70年に公開されたが、

毎年、この季節に再上演されている。

塚本氏は俳優としても有名で、

 

現在放送中の朝ドラにも出演されている。

しかし、驚いたのは「野火」が公開7年目、

2015年だから、そうなるのか、

私はその戦後70年を、

 

阪神電車に乗り、尼崎、西宮方面を、

1週間置きに、3駅ほどづつ歩き、

火垂るの墓」に登場する。

西宮回生病院、香櫨園浜を尋ねた。

 

その時の事は、このブログにも綴った。

しかし、それから7年・・・

私は一体何をしていたのだ。

成長した実感がまるで無い、

 

いや、体力的にかなり後退しているだけ、

しかし、その「野火」だが、

公開された年、2015年に、

店の近くの映画館で上映され、

 

二度ほど、前まで行ったのだが、

二の足を踏んだ。

それは原作が「大岡昇平」氏、

この方は「堺事件」「土佐十一烈士」を、

 

調べていた時、参考にした

「堺港攘夷始末」の著者で、

参考どころか、全ての詳細が書かれていた。

書かれていただけでは無く、

 

鬼気迫る物を感じた。

私は、既に十一烈士のお墓や、

切腹されたお寺、くじ引きで、

命の選択をした店からも近い、

 

土佐稲荷神社にも何度か通っていた。

余談だが、この土佐稲荷神社が見える。

すぐ隣の西長堀アパートと言っても、

巨大なマンションだが、

 

そこで司馬遼太郎氏が「竜馬がゆく」を、

書かれた場所である。

元に戻るが、事前にゆかりの場所を、

尋ねた事で、妙にリアリティーが沸き、

 

大岡昇平氏の徹底した調査に、

恐怖すらを感じた。

氏も、大戦中、レイテで米軍の捕虜となり、

その捕虜となった事を、負い目に感じていたような、

 

節がある。と、史実を曲げる事を、

かなり嫌ってたようだ。

この堺事件の著書も、装飾を徹底的に省き、

事実のみを伝えている。

 

これは、何故自分が捕虜になったのか、

何故、戦争は起こったのか、

その根底居る森鴎外氏に対する。

恨みのような物かと私は思う、

 

この土佐十一烈士を美化し、

軍事教育の題材にしたのが、

森鴎外氏、それに反論する形の大岡昇平氏だが、

まあ、どこからそんな資料を手に入れたのか、

 

と、何度も驚いた。徹底した聞き込みもされたのだろう、

私ら凡人には計り知れないものがある。

故に大岡昇平氏に恐怖を感じがあまり、

「野火」にも・・・いや、今年は行こうか・・・

 

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