黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

酒通信 アベノさん・・・

アベノさん、
お名前をお聞きしていないので、
私はそう呼んでいるのだが、
ただ阿倍野の方面から来られているので、
アベノさん・・・相変わらず安直だ・・・
最近よく訪ねてくれ、


沢山飲んで頂いて、
この暇な時期に有難い救世主だ。
先日、この本を持って来て頂いた方、

いや、これは食い入るように読ませて戴いた。


そのアベノさんが、
又、沢山のお土産を持って現れた。
これご存知だろうか?

恐ろしく美味い、
クリームパン、


それと、

嶋屋の芋菓子、
これも美味しい、


丁度帰られた後、
英語の講師のイギリス人の常連氏が、
教え子を沢山連れて現れたので、
その子達に振舞ったら、
皆第九のような歓喜の声を上げていた。


そこまではいいのだが、
又、一冊の本を持って来られた。
この本が恐るべし、

「カクテルホントのうんちく話」

これは昨今のネットの普及で、
海外の文献等も自由に見れるようになった事等で、
カクテルの変化、
そのカクテルの元々のレシピ等を、
恐ろしいぐらいに詳しく調べている。


それは、私も最近歴史を調べるにあたり、
大学の論文や国立国会図書館等を利用するようになった事で、
納得出来るのだが、
それでも、この本プロが読んでも、
驚く内容だ。
かなりの時間を掛けて調べられたと思う、
私も歴史では無く本来こういう事をしなければと、
反省した・・・


カクテルは、本によってレシピも様々、
よって一冊ではなかなか判断出来ない、
故に当店にも数十冊のカクテルブックを常時、
本棚に並べているが、
この本は、それどころでは無い、


例えば一例を出すと、
個人的には「ギムレット」の下りが面白かったのだが、


「ブラッディ・メアリー」
1952年サヴォイのカクテルブックには、
3種類の「ブラッディ・メアリー」が存在するとある。


その驚愕のレシピは、
まずはNO1
ウオッカ 1
ウスターソース 小さじ一杯
トマトケチャ

小さな脚付きのグラスとあるので、
カクテルグラスだろうが、
ケチャプの分量の指示が無い、
これにはシェイクの指示がある。
ショートカクテルだったのか、
しかしケチャプとは・・・

そしてNO2
ウスターソース 1振り
ウオッカ リキュールグラス1杯
よく冷えたトマトジュース

このレシピにはシェイクの指示が無い、
ただ小さなグラスを使うとある。
どう作るのか、イマイチ解らない、


そしてNO3
トマトジュース 1/3
モンジュース 1/3
ウオッカないしジン 1/3
ウスターソース 1振り

これもシェイクでカクテルグラスとあるので、
ショートカクテルだろうが、
ウオッカでもジンでも良いのか・・


このカクテルが1962年に更に変化し、
ヘミングウェイの応用も入り、
時は流れ、
今のスタイルになる過程を詳しく説明している。

XYZやマティーニは勿論、
多くのカクテルが登場する。


面白いがあまり書くと本が売れなくなってはいけないので、
このあたりで、
しかしこれは大変勉強になる。
正に温故知新、
アベノさんありがとうございました!

★12月31日はカウントダウン、
スパークリングワインプレゼント!
そしておせちパーティーです。
御来店お待ちしております。


カクテルホントのうんちく話

カクテルホントのうんちく話

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