黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

酒通信 ニュージーランドのウイスキー 4

ウィローバンク蒸留所の、

残された原酒が、

幻のウイスキーと言うなら、

このラマーロウもそうでは無いのか、

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なのだが、ネットで普通に買う事が、

出来るし、お手頃なお値段であるので、

幻とは、大袈裟なのだが、

消滅蒸留所である事は、間違いない、

 

ラマーロウ シングルモルト 10年、

ポットスチル一つで造られた。

ウイスキー、1997年には、

姿を消した・・・

 

そのラマーロウを、造った。

ウィルソンズ社なのだが、

その資料に書かれている。

記述に妙な事がある。

 

俄かに信じがたい事なのだが、

このウイスキーを造る為の、

仕込み水なのだが、

ディープクリークと言う場所から、

 

パイプを使って引き込まれていたようだが、

その資料に、65kmとある。

65km?仕込み水のパイプが、

65km???・・・

 

65kmとは、私の店、

いや、京セラドームから、

どれぐらいか?と、

多分、あそこではと検索、

 

すると見事に大正解!

大阪の方なら解るだろうが、

和歌山の手前の岬公園、悲しい事に、

三月の末に閉園する。

 

子供達とイルカのショーを、

見に行った思い出が懐かしい、

では、無く、仕込み水のパイプが、

そんなに長いのは、

 

やはり、信じがたい、6.5kmの間違いか、

いや、それでも長い、多分65mでは?

65kmの距離をパイプが通る道を、

確保する事は難しいし、

 

何より、めっちゃ迷惑なのでは・・

で、そのディープクリークを、

調べたのだが、何度も、

何度も検索を掛けても、

 

ニュージーランドの北の端の、

 自然公園や、レストランや、

ビールのブルワリーが出て来る。

ので、正確な位置が解らなかった。

 

一つ見つけたのは、

このダニーディンに、

ロスクリークと言う、

貯水池があると、言う事ぐらい・・・

 

まあ、相変わらずの尻切れトンボ、

 と、何日も掛けて、

色々と調べ、店が終わり、

もうすぐ夜が明けると言うのに、

 

お金にもならない、

 このブログの為に膨大な時間を費やす、

一体、私は、何をしているのだろう、

と、ふと思った時、空中に流れていた。

 

トムウェイツの曲が、疲れた体に染み込み、

 やたらと寂しさを助長させた。

その曲の名は、

「Georgia Lee」

 

ジョージア・リー」

奇しくもこの曲で歌われているのは、

 ジョージア・リー・モーゼフと言う、

12歳の少女、カリフォルニア北部の森から、

 

遺体で発見された。

それを新聞で読んだ。

トムウェイツが曲にしたのだが、

 その少女の遺体が発見された年が、

 

1997年、ラマーロウが、

姿を消した年・・・

今夜は、この曲を聴きながら、

 少女を追悼し、

 

消えた蒸留所に思いを馳せ、

静かにグラスを傾け、

一杯・・・

ホントに65kmなのかな・・・

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