子供達が幼い時、
いつも、お盆が終わり、
少し経った8月の末に、
夏休みの旅行に行っていた。
まあ、お盆は帰省で戻られる方も多く、
忙しいので、仕方なかったが、
少々、肌寒い思いをさせたと思う、
その一つに、大阪から近い、
岸和田と言う場所に、
キャンプ場と入浴施設のある。
「いよかの郷」と言うのがあり、
行く事にした。
ウッドデッキがあり、その上に、
テントを張れ、初心者でも、
簡単に出来る。横には清流とまでは、
言えないが、川が流れていた。
その川沿いを歩いて、
入浴施設まで行くのだが、
雨が降り出した。
風呂から上がり、雨は止んでたが、
小道を帰ろうと歩いていると、
黒い物が大量に動いている。
何だろうと近づくと、
イモリの大群、凄い数、
子供達はパニック状態、
が、私は幼い時、イモリを飼育していたので、
何ともなかったので、
イモリ達を、次々道の脇に、
何とかクリアー、
まるでRPGのゲームのようだ。
イモリの大群が現れた!
コマンドは、
1 戦う
2 逃げる
3 捕まえる
4 食べる の、ような
夜になり川の横に、
テーブルを出してお酒を飲んでいると、
ビーチサンダルを履いた下の娘が、
何か足がムズムズすると、
見ると、娘の足の上を、
15cm以上はあるかと言う、
大ムカデが足の上を横断していた。
流石に焦って大声で「動くな!」
と、叫んだ。
又もやRPGゲーム、今度は、
大ムカデが現れた!
コマンドは
1 戦う
2 逃げる
3 動かない
4 食べる の、ような
まあ、これも動けば刺される事を、
知っていたので、何とかクリアー、
季節になれば蛍が出るのだが、
もう、時期がズレていたが、
夜遅く、フラッとテントを出ると、
小さな光が、たった一つ、弱弱しく光っている。
蛍だ!子供達を起こし、
見せてやろうと、
が、完全に弱っている。
優しく捕まえて、手のひらに、
が、どう見ても風前の灯火、
「可哀そう・・・」
と、娘が言った瞬間、
「火垂るの墓」のシーンが、
家族全員の脳裏を過ったような、
皆、無言になり、テントに戻った。
そんな思い出の場所だが、
長らく休業していたようだが、
グランピングの施設も出来て、
リニューアルオープンしたと、
ネットニュースに出ていた。
イモリの大群を避け、
大ムカデが去るのを待ち、
息が途絶えそうな蛍で、
胸を痛め、それが自然で、
人間は常に自然と戦って来たのだ。
今に始まった事では無いと、
改めて思う今日この頃である。