私は私の友人のお母さんに、
大変お世話になった方が何人か居る。
その中でも、
高校生の時の同級生で、
大人になっても付き合いのあった友人、
その彼が昨年、
店に電話をして来た。
妙にその日は忙しく、
あまり話せなかった。
その友人の母は上品な方で、
私の母のような下町育ちの大阪のおばちゃん丸出しでは無く、
妙に憧れ的なものがあった。
友人と海に波乗りに行く時は、
五重のお弁当箱を渡され、
一緒に食べてねと、
そんな弁当箱を見たこともなかった。
家に遊びに行くと、
箱に入った高価なメロンをお土産にと、
そんなメロンも見たこと無かった。
その友人がつい先日、
妙な時間、
妙なタイミングで現れた。
しかしその日も妙に忙しく、
あまり話せなかった。
職業病とでも言うのか、
それからその友人の事が、
気になった。
何かを伝えに来たのでは、
今では疎遠となっていたが、
別の友人に連絡先を聞いて、
メールを入れた。
まさかとは思ったが、
「お母さん元気か?」と、
返事は予想通りだった。
「言い出せなかったが、昨年亡くなりました」と、
言葉も無かったが、
怒りのようなものを湧き上がった。
言ってくれよ・・・
その日は泥酔・・・
溢れる涙の止めようが無かった。
あの優しい声を思い出すたびに・・・
その日から何故かこの歌が何度も頭をよぎる。なんでこの歌なのだろうか?
それは私にも解らない・・・