静かな夜。
いや、毎晩静かな夜、
周りの店からは、
歓喜の歌声が聞こえるが、
当店は、古いラジオから、
こんな季節に、
小泉今日子さんの、
「木枯らしに抱かれて」が流れていた。
ふと、見ると男性が一人、
以前、何度か来られた方だ。
他愛もない挨拶を交わして、
何杯か飲まれた時、
「マスター、オクトモアありました?」
「ありますよ、しかしこれは・・・」
「オクトモア アイラバーレイ06,3」
258ppm と、言われても、
よく解らないだろうが、
強烈にピート(泥炭)を炊き込んだ。
ピートモンスター、
しかし、経年変化により、
かなり、まろやかに、
開封直後は、流石に顔をそむけた。
しかも、アルコール64%の、
カスクストレングス、
ウイスキー初心者に出せば、
完全なるアルハラ・・・
が、飲まれた。
まあ、飲む方が居られるので、
減っているのだが、
この下町では理解しがたいウイスキーであろう、
「では、マスター、逆にノンピートは?」
ノンピートは、逆にピート(泥炭)の、
炊き込みが無い物であるが、
「ありますよ」
「2007ブリックラディ アイラバーレイ ノンピート」
なのだが、これ、ピート居るのだが・・・
まあ、一応ノンピートなので、
等と話しながら、
夜は深みに、
まあ、飲みたい物を、
お出し出来た事で、
夜の帳が心地良い、
オクトモアは、
ブリックラディ蒸溜所の、
ウイスキーである。
ジャストミート!
は、続く・・・
大正区の名誉は、
辛うじて守った。
そんな酒も無いのか!
と、バカにされるのが、
嫌で私は頑張っている・・・