マフラーを巻き、私の服を着ているのだが、
震えている。寒いのだ。
我が家の次男犬「空」(曾良)君なのだが、
イタリアングレーハウンドの、珍しいクリーム色なのだが、
やはり短毛の犬、冬になるといつも震えている。
しかし私と同じく、夏は元気なのだ。
この子は長い事、飼い主が見つからず、
だんだん値段が下がっていった。
信じられないぐらい安くなった。
見に行くたびに、「た、助けてくれ〜」
という目をしていた。
ある日夢を見た。
売れ残った犬がどういう目に合うのかという
残酷な悪夢だった。
次の日、救出に行った。
次女が「いやや〜可愛くないやん」と
言ったが、無視した。
ゲージから出すと、力無く座り込んだ。
おとなしい子だと思った。
連れて帰った。家に着いたとたん。
狂ったように暴れ出した。
しかも我が物顔で、そこら中に小便をまき散らし、
捕まえ様にも凄いスピードで走り回る。
完全に騙された。
そして猛獣と化した「空」は
家具と言う家具をかじり始めた。
高級ソファーも台無し、
お気に入りのロッキングチェアーも
ボロボロになり、全て捨てた。
リビングのテーブルも、かじり尽くされた。
最悪だ、、、
だが仕方ない、自己責任なのだ。
今では大事な家族の一員なのだ。
余りに震えるので、暖房を最大にした。
震えが止まった。
私の服の上に座り、「何が悪いねん」と
言っているようだ。
頑張れ!「空」君、春が来るまで、、、