黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

酒通信 さらばロキ!

休業中にあれこれと、

店内を造作し、

新たに最上段に棚を増やした。

そこにアードベッグの限定品と、

 

ハイランドパークの、

ヴァルハラコレクションを、

並べようかと、

が、収まらない・・・

 

仕方ないので、

少し前に残り僅かになった。

ロキを外すことに、

で、これ、どうしょうかと考えた。

 

結果、最近熱心にウイスキーを、

勉強されている青年に差し上げる事にした。

連絡し、取りに来てもらった。

さらばロキ!

 

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ヴァルハラコレクションは、

北欧神話の神々の名が付いている。

まずは、ソー、そしてロキ、

フレイヤと続き、

 

オーディンで終わるのだが、

ハイランドパークが凄いのは、

それぞれの神の特徴を、

捉え、表している。

 

中でも、ロキには驚かされた。

北欧神話のまやかしの神、

映画アベンジャーズシリーズにも、

登場するのだが、

 

トリッキーで敵か味方か、

良く解らないところがある。

そのハイランドパークのロキにも、

完全に惑わされた。

 

ハイランドパークはピートの香りに、

覚えやすい特徴がある。

ピートの地層のかなり上の部分を、

使っているので、

 

炭化する前の木や草があると言う、

解りにくい表現だが、

青みがかったような香りと、

私は記憶している。

 

しかし、ロキにはその香りがしなかった。

オールドプルトニーような、

ピートの香りがしたのだが、

それは何故か?

 

それは、ロキに使われたピートは、

オークニー諸島の物では無く、

スコットランド本土の物が、

使われている。

 

何故、わざわざ遠くのピートなのか?

それが、ロキの持つ特殊アイテム、

空飛ぶブーツと言う事だろうと、

私は思っている。

 

空飛ぶブーツで空を飛び、

本土までピートを取りに行ったと、

言う事では無いだろうかと、

推測しているが、

 

それなら、なかなかに凝った演出だが、

いやいや、そんな事に気付く人が、

一体、この世の中に、

何人いるか?

 

限りなく0に近いだろう、

言われれば、何となくと言う、

程度だと思う、

しかし、ストーリー性、

 

お話とすれば面白い、

そして、そう言う事に、

気付いてくれる人が、

一人でも増えてくれるようにと、

 

日々、ブログで店でと頑張っているが、

やはり、私の店が解りにくい、

私が解りにくいと言う、

おじさん達が多いが、

 

いやいや、では無く、

元々、嗜好品と言う、経験値が必要な、

解りにくく、繊細な物を扱っている。

昨今、多岐多様に広がるウイスキーの世界では、

 

私は、あくまでサポートにしか過ぎない、

後は本人の問題で、

教えて貰おう、授けて貰おうでは無く、

調べよう、掴み取ろうと言う、

 

受動的か、能動的かの違いである。

今では、パソコン、スマホで検索すれば、

幾らでも調べようと思えば、

安易に情報、知識が得れる時代、

 

解らない、解らないと言う方は、

私では無く、パソコン、スマホの、

使い方が解らないのだと、

私は思う、故に年配者に多い、

 

そこに、既にズレが生じている。

が、元々BARに来る目的が、

違う人には、何十年掛かろうが、

何百年掛かろうが、難しいだろう、

 

暗い暗いと不平を言うよりも

すすんで灯りを、つけましょう、

ご自分でも、努力されてみては如何ですか?

少し解ると格段に面白くなりますよ!

 

 

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