黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

気になる人物 「満6歳」の留学

気になる人物私が最近気になる人物
歴史上の人物、文豪、偉人、知人等を紹介したいと思います。
まずはこの人!
幕末ブームの現在だが
私も幕末に関しては色々と本を読んで来たが
混乱が落ち着き少し燻りが残る明治の時代に入ると
極端に靄が掛かったように知識が乏しくなる。


そんな中ある人物を見つけた「津田梅子」氏だ。
幕末に多くの志士達が闘ったのだが、
明治にも闘う人達はいたのだ。
岩倉具視岩倉使節団として1871年にアメリカに留学するのだが
その年齢だ。信じられない「満6歳」なのだ。
小学校2年生ぐらいなのだ。
小学2年生が70日程掛けて海外に渡る、、、


頭の中に????が浮かぶのは当たり前だ。
この勇気には今思うだけでも拍手を送りたい
想像が出来ない、、、
私の強大な妄想能力を使ってみた、、、む、無理だ、、
想像は出来ないが少し考えただけでも涙が出そうになる
両親の期待に必死で応えようとしたのだろう
そのけなげな姿だけでもう充分なのだが
それから11年彼女は遠い異国で学ぶ事になる
11年か、、、え、え〜11年??高校3年生ぐらいなのだ。
楽しい事があっただろうか?
辛い目に会ってないだろうか?
何がそこまで強靭に彼女を支えたのか、、、


いやはや完全に想像を絶している。
小学校2年生から高校3年生までが
異国、、、意味が解らん、、、
現在の私達の生き方をもう一度見直す時が来たようだ。
自分の失敗を人のせいにしてないだろうか?
何かに甘え縋り生きていないだろうか?
こんなに幼い子が異国で生き抜いてきたのだ。
しかも優秀な成績を修めて、、、


この旅立ちの時に彼女が着ていた服は今でも
現存しているのだが、赤い着物に刺繍で筆などが描かれている。
これは勉強が出来るようにとの思いからだ。
親御さんの期待が伺えるが
ん〜私には到底無理だ小学2年の自分の娘を建国100年程のアメリカに
しかも今とは事情が違い過ぎる。
だがこの留学に参加したのは5人の女子
皆新政府下で「薩長土肥」に関係の薄い家柄の
お嬢さんだ。現に「津田梅子」氏の父は「幕臣」なので
幕府崩壊後職を失っている。
同行していた「山川 捨松」は会津藩家老の娘だ。
後年、薩摩の「大山巌」の妻となるが
なかなか難しい結婚だったようだ。
それもそのはず会津城陥落の際
大砲をぶっ放したのはこの「大山巌」なのだ。
そして「山川」女史の名前だ。
捨松、、、すてまつ、、、
実は「咲子」という愛らしい名前があったのだが
この留学を機に母親が変えたのだ。
意味は「捨てて、待つ」(涙、涙、涙、、、)
気合だ気合が違う、逆説過ぎる。捨てているのに待つとは、、、


もう一人の同行人「永井繁子」女史の実兄は
三井財閥「益田孝」である。
この二人が後年「津田 梅子」氏をそれぞれの立場から
支援するのだ。素晴らしい友情だ。


その「津田梅子」氏だが帰国後彼女を待っていたのは
「就職難」だった。当時で言えば最先端の教育を受けたのに
何故?それはやはり我が国の儒教の精神などによる
女性としての立場なのだが、その後英語教師として
何年かを過ごすのだが、なんと二度目の留学に旅立つ
す、凄い又行くのか?
そして大学で専門教育を受け
帰国する。
闘っている。確かに闘っている、、、
この時も大変優秀な成績を修めている。


帰国後「伊藤博文」になにかと目を掛けて貰う事なる。
伊藤家に寄宿して婦人と娘の英語教師として支援してもらうのだが、
伊藤博文」はハルピンで暗殺される。
この時に素晴らしい追悼文を発表している。


全文紹介したいところだが少し長くなるので
またの機会に、、、


書ききれないぐらい彼女は色んな凄い事をしてきたが
今でも彼女の魂は生き続けている。それが
津田塾大学」なのだ。


そして何故今「津田梅子」なのか?
それは2010年創立110年を記念して
津田梅子」賞を設立
上級職員女性第1号、官房長官(女性初)
文部大臣(女性初)、法務大臣等を歴任した
「森山 眞弓」氏と
日本女子マラソン史上、二大会連続メダルに輝いた
有森裕子」氏に送られたのが
2010年10月10日、BARinの10周年の最中なのだ。
BAR inはちょうど100年遅れを取っている、、、

まぁお二人にはおめでとうございます!

昭和4年8月16日に永眠された「津田梅子」女史に告げたい
「お疲れ様でした」と
そして幼き日の「津田梅子」ちゃんへ
勇気をありがとう!
http://konn3563.up.seesaa.net/image/4378c8b8.jpg
中島みゆき氏の「ファイト!」が頭の中で流れ出す、、、
私留学生やからね〜仕事を貰えへんやと書いた、、、


あしたも「気になる人物伝」です!
お楽しみに!