黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

親愛なる兄貴

昨日、ウィスキーフェスティバルに行く用意をしていた。
その時、一本の電話が入った。
足が震えた。
車を走らせた。
病院はすぐ近く、
もう、何が何だか解らない、
病院の裏口には、多くの報道陣がすでに集まっていた。



病室の前にも多くの人が、
ドアを開けると、
親愛なる兄貴「桑名正博」氏が
ベットに横になっていた。
涙が溢れ出し、
よく見えなくなった。


横に行くと、吐息が聞こえた。
声が、出ない、
何も言えない、
右手に少し触れてみたら、
暖かい、
目を覚ましてくれ、
もう一度、
お願いだ。


心の中で叫んだ。
兄貴、目を覚ましてくれ!
又、一緒に飲もうよ、
お願いだ。
目を覚ましてくれ!


訳が解らない、
意味も解らない、
あの元気な兄貴が、
嘘だろう・・・


暫く病室に居た。
ずっと、ずっと居たかった。
しかし、次々と駆けつける人達、
申し訳なくなり、
外に出た。


車に乗り、帰ろうと思ったが、
放心状態になり、
一時間程、そこに居た。


もうこれで私の頭がおかしくなっても、
誰も咎めないだろう、
どうしてこんなに悲しい事が続くのか、
神を恨むしかなかった。


畜生!訳の解らない怒りが込み上げた。
どこにぶちまければいいのだ。
電話で呼び出されたら、
何があっても駆けつける。
世の中で一人の存在、


親愛なる兄貴、
お願いです。目を、目を覚ませて下さい、
毎晩のように飲んだ。
あの日が懐かしい・・・・


http://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20120716-984084.html