黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

酒通信 ペニシリン

中国からの留学生が来られた。

関西では有名な大学の、

大学院に通っていると、

将来は教授になりたいと、

 

かなり、優秀なのだろう、

男性2人、女性1人、

その一人の男性が、かなりお強い、

いきなり、ラフロイグを飲んで、

 

これは、美味しいと、

う~ん、世の中はこれだから、

解らないものである。

絶対にダメな人はダメなのだが、

 

それが、食品ではなく、嗜好品の定め、

お勧めが出来ない理由なのだが、

幾ら私が美味しと思っても、

相手が、必ず美味しいとなるとは限らない、

 

例えば、誕生日を迎えたばかりの、

二十歳のお酒を始めて飲む女の子が、

いきなりラフロイグを飲んで、

ヨード香は強いですが、口当たりは、

 

柔らかでですねと、

天と地がひっくり返っても、

なる訳が無い、

特にウイスキーは経験値が全てである。

 

逆に、そんな万人、誰でもが、

美味しいと思うウイスキーがあれば、

簡単な仕事になるのだが、

どの程度飲めるのかが、

 

把握出来れば、勧めようもあるが、

全くの一見さんなら、

超能力でも無い限り、

当てる事は不可能だろう、

 

が、片言の日本語では、

より一層、難しい話である。

すると、もう一人の青年が、

ペニシリン」と、言った。

 

いや、それは薬だと、

ん?いや待てよ、と、スマホを出して、

検索してみた。

やっぱり、カクテルの名前だ。

生ショウガ?ハチミツ?

いや、申し訳ない、

これは、作れないと、

バーテンダーが作れないカクテルがあれば、

 

悔しいと言うのは、既に過去の話、

カクテルブック一冊程度の時代、

このネットの普及で、

作った事の無いカクテル、

 

聞いた事の無いカクテルなど、

星の数ほどある。

と、ネットに書いてる物は、

何でもあると、勘違いしている人も、

 

星の数ほどいるだろう、

まあ、全てが出来ると言うBARがあれば、

是非、行ってみたいものだ。

こういう事も、リアルとネットの、

 

線引きが出来ていないと言う、

象徴だろう、難しい時代になったが、

出来ない物は、出来ないので、

ご了承のほどお願いいたします。