黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

酒通信 スコットランドだより 88 蒸留所では無いけれど

少し前に、スペイサイドフェァがあり、

一年で、最も忙しい期間を迎えていた。

スコットランドは、クライゲラキ、

ハイランダーインで働く、

 

ケイスケ君だが、身動きが取れない程、

お客さんが、来られたようだ。

その忙しい最中に、時間を見つけ、

今回、行って来たのは、

 

コールバーン蒸留所、

なのだが、既に蒸留所では無く、

ウェアハウスのみなのだが、

この蒸留所も、80年代のウイスキーショック、

 

ウイスキーロックとも言うようだが、

カクテルブームの煽りを受け、

ウイスキーが売れず、次々と、

蒸留所が、停止、閉鎖に追い込まれた。

 

又、生産量を落とした所も多く、

ラガヴーリンも、2000年当初、

一時的に、酒屋さんの棚から消えた事を、

覚えている。ボウモアのように、

 

買収先があれば良いのだが、

無い所は、閉鎖となった。

その一つが、コールバーン蒸留所で、

現在は、ボトラーズの、

 

マーレイ・マクデヴィト社が、

ウェアハウスを所有している。

そのウイスキーショックの原因だが、

これは、又、改めて書きます。

この設備が、樽にウイスキーを入れる。

ガソリンの給油タンクのような物、

しかし、なかなかに広いウェアハウスです。

では、案内します。

天井の低い、ダンネージ式のようだが、

何だ?外側もチャー(焦がす)したような、

樽が、並んでいる。下は、フィルムで覆われている。

驚いたのは、この樽、

これは、お酒に詳しい方なら解るだろうが、

アメリカは、シカゴのコーヴァル蒸留所の樽ではないか、

確か、コンピューターで管理されている。

蒸留所だったと思うが、

 

そのコーヴァルと契約をしているようで、

樽を、供給して貰っているようだが、

やはり、樽不足と言う事なのか、

で、今回も少し飲めたようだが、

上は、グレーンウイスキーのようだが、

下は、レダイグのようだ。

1890年ごろ、蒸留所の建設ラッシュがあったが、

その約100年後、今度は、ウイスキー大恐慌が訪れ、

 

ここも、1985年に、閉鎖となるが、

この蒸留所、資料等では、所有者はディアジオ社と、

なっているが、この辺りが不明瞭で、

ウェアハウスのみが、マーレイ・マクデヴィト社が、

 

買収したようだ。

又、再開の意向もあるようだ。

設計は、名建築家チャールズ・ドイグである。

正に、今、日本が蒸留所ラッシュの時代、

 

次々と増える蒸留所を、

把握するだけでも大変だが、

妙な、ウイスキーも出回り出しているので、

意味合いを良く理解し、精査する事が大事だと思う、

         END