一人、阪神電車に乗り、
沿線をひたすらトボトボ歩いた。
それが、もう5年前・・・
光陰矢の如しである。
戦後70年の節目の忘れ物を、
戦後75年目に尋ねる為に、
阪神電車乗り、出来島駅に辿り着いた。
懐かしい、確か前はビワの実がなってた。
そして、歩き出す。
しかし、しまった・・・
猛暑の炎天下、既に汗が、
吹き出し始めた。
そして、尼崎市に、
川を渡る風は爽やかなのだが、
兎に角、暑い・・・
皮膚が痛い・・・
颯爽たるレンガの壁が見えて来た。
近くで見ても、あまり朽ち果てていない、
そして、この壁面白い事に、
瓦が乗っている。和洋折衷なのか、
とりあえず、暑さでかなり、
遠くに旅したように感じるのだが、
が、大して歩いていない、
ここが、旧ユニチカ記念館
元は尼崎紡績、
NHKの朝ドラ「朝が来た」を、
ご覧になった方には、
解るのだが、ヒロインの旦那さん、
玉木宏さんが演じた役のモデルの、
広岡信五郎氏、
その方が、初代の社長である。
劇中では、かなりボンボンのように、
描かれていたが、
実は、そうでも無いのだ。
しかし、門の鉄の扉は、
かなり老朽化している。
しかし、細部まで、
細工が施されている。
これも、処分されるのだろうか、
勿体ない気がする・・・
そして、ユニチカと言えば、
登場した。東洋の魔女、
女子バレーボールチームが所属していた。
横に回ってみると、
何か要塞のようにも見える。
1900年の建築なのだが、
戦争も、震災も耐えたのか・・・
裏口には休館の文字が、
寂しく目を刺す。
一度中に入りたかったが、
叶わぬ夢と終わった・・・
数々の震災、災害に襲われる。
我が国日本、そして今、正に、
コロナ禍、そんな中でも、
静かに、しっかりと立っている。
こういう建築物を、
後世に残して頂きたいと、
願うが、それも難しいのだろう、
では、解体されるその日まで、
静かに眠って下さい、
お疲れさまでした。
しかし、実は私にはもう一つの、
忘れ物が・・・
つづく・・・