想像より、現実は遥かに厳しい、
が、諦めた時点で全ては終わる。
故に歩き続けないと、
なのだが、やはり元に戻るのは、
難しいだろう、
土曜日も、少し来て頂いたが、
一番、忙しくなる時間が、
逆に暇に・・・
が、かなり遅くだったが、
若い女性が二人、
躊躇いなく入ってくるから、
ん?と、思ったが、
又、お勧めは?とか、
言われたら、どうしょうかと、
ビクビクしていたら、
まさかのシングルモルト、
ストレートで、えっ・・・
しかも、二人とも、
これには驚いた。しかも銘柄も、
ちゃんと解っている。
知識もある。
すると、一人が、カバランと、えっ、
と、なった。台湾のウイスキー、
まだまだこの下町では、
その存在さえ知られていない、
現在の日本に於ける。
蒸留所の林立の一因を築いた。
ウイスキーである。
僅か数年で、数多くの賞を、
獲得し、その名声を、
世界に轟かせた。
が、次に衝撃的な発言が、
何とその若い女性、
カバランが好きで、台湾の蒸留所まで、
行って来たと・・・
いや、えっ・・・驚いた。
当店もウイスキーの愛好家の方は、
多く、皆、色んな蒸留所に、
行かれているが、
カバランは初めて聞いた。
完全に押されている。
なら、これはご存じかと、
台湾第二の蒸留所、
名を、オマーと言う、
流石にこれは知らなかったようだが、
このオマーも、僅か数年で、
数々の賞を受賞している。
柳の下にドジョウが二匹だった。
BARと看板を上げている以上、
やはり、カクテルや、
ウイスキーを飲んで頂きたい、
当たり前で、当然の事だ。
うどん屋と看板を出して、
ラーメンを頼まれても、
なのだが、こういう子が、
来てくれたら、完全にBARとしての、
機能がフル稼働する。
やってて良かったと、
喜びを感じる。
この、コロナ地獄の中、
女神に見えた。
広い砂浜で、ヒスイを見つけたような、
暗い洞窟の奥で、琥珀を見つけたような、
なので、嬉しくなり、秘蔵のウイスキーを、
数々、見せてあげたら、
こう言われた。
少しウイスキーが解ったように、
思えたが、まだまだだったと、
いやいや、それは私のセリフである。
ウイスキーは、知れば知るほど、
奥の深さが増して来る。
故に、最近はウイスキーと、
言う扉を開けた程度では無いかと、
思う時が多々ある。
しかし、艱難辛苦のいばらの道だが、
続ければ、こういう娘さん達に、
出会えるのだ。
心折れず、頑張ろうと、
思えた。有難い夜だった。
が、どちらも初めてだと思っていたら、
一人の子は、二回来てますと・・・
駄目だ。バテンダー失格である。
すいません・・・