黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

少年寅次郎

NHKのドラマが、

相変わらず面白い、

「少年寅次郎」

ご存じ「男はつらいよ

 

の、車寅次郎の少年期を、

描いた作品だが、

子役の寅次郎が、

渥美清さんにしか見えない、

 

似ているのだ。

まあ、それだけでも面白い、

が、戦争と言う苦難が、

寅次郎に襲い掛かる。

 

東京大空襲・・・

そのワンシーンであった。

防空壕に逃げ込むのだが、

ふと、母の話を思い出し、

 

妙な気分になった・・・

大阪大空襲、

第一回目だったと思う、

母は小学一年生と、三年生の、

 

親戚の女の子二人を連れ、

大火の中、逃げ回ったと、

確か、母は17歳か、18歳、

そこで、防空壕に逃げ込もうとすると、

 

中から「入るな!いっぱいだ!」

と、怒鳴られ、仕方なく、

他の防空壕に、

が、そこも入れてくれず、

 

子供たちだけでも、

と、懇願するが、

駄目だと・・・たらい回しに、

凄まじい地獄絵図、

 

なので、防空壕は諦め、

二人の手を繫いで、

火が見えたら、逆の方向に、

又、見えたら、逆にを、

 

くり返し、くり返し朝が来たと、

と、防空壕など、

あてにならない、

と、言う母の言葉を思い出した。

 

故に、私は防空壕は、

自分達だけが助かりたいと言う、

人間の業の深さのようなイメージがある。

防空業では無いのかと・・・

 

いや、少年寅次郎は何処に?