秋雨が続く、
ジトジトした夜だった。
勿論、暇だったが、
遅くに若い女性が一人、
何度か来られた事があるが、
いつも誰かと一緒なので、
ほぼ話した事はなかった。
又、誰かと待ち合わせかと、
思ったら、今夜は一人だと、
話しかけられた。
と、言われても、
左程、お酒にも興味がなさそうだ。
と、なると話の糸口が、
見つからない、
と、思いきゃ、
歴史に興味があると、
しかも幕末、
まあ、それなら何とか、
なのだが、私は大まかな、
流れと、自分の好きな部分しか、
掘り下げてないので、
偏りが激しい、
と、話していると、
大学では、近代史を専攻、
卒論は、東京裁判だったと、
秋雨の中、若い女性と二人、
東京裁判で話し込んだ。
こんな経験は初めてなので、
妙な感覚に囚われた。
秋雨の夜だった・・・