黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

地面師

度々、地面師なるものを耳目し、

世間を騒がせているが、

あのニュースを観るたびに、

思い出す言葉がある。

 

 

エロ事師、

火垂るの墓野坂昭如氏の、

デビュー作、エロ事師たち

10代の頃に読んでいたが、

 

 

まあ、そう考えれば、

変わった青年である。

映画化もされ、野坂昭如氏を、

世に出した作品であるのだが、

 

 

題材が、エロ、ブルーフィルムや、

売春、まあ、世のエロを操り、

生きている人達の話なので、

メジャーになるのは、

 

 

ハードルが高すぎる。

この作品の二年後、

1968年、名作、

火垂るの墓が書かれる。

 

 

アメリカひじきと、共に、

氏の作品には、

のちに、とむらい師、

騒動師等、あるが、

 

 

多感な時期の私は、このエロ事師たち

と、言う小説に影響を受けた。

のでは?と、海馬を回転させ、回想したが、

あまり、良く覚えていない、

 

 

その後、この野坂氏を、

批判めいた文章が書いてあった。

確か、三島由紀夫氏の、行動学入門だったか、

そうなのか、と、なった。

 

 

行動と言う物は、

始まりがあれば、終わりがなければ、

いけないと、それから暫くは、

アンチテーゼの嵐の中に居た。

 

 

野坂氏は、人類学入門、

三島氏は、行動学入門、

で、ある時、坂口安吾氏の、

堕落論に流れ着いたら、

 

 

坂口安吾氏は、

確か、歩いて、歩いて、

いつか、バタッと倒れたら、

それが、終わりだと、

 

 

誠に順当な考えで、

人間的である。

と、振り出しに戻ったような、

は、良いのだが、

 

 

野坂氏に戻るが、

氏の火垂るの墓は、

亡くなった妹への、

レクイエムと言われているが、

 

 

この、エロ事師たちにも、

義娘で、恵子と言う、

女子高生が出て来るが、

その恵子と言う名が、

 

 

亡くなった妹の名で、

登場させている。

野坂氏の小説を、数多くは、

読み込んでいないが、

 

 

私のような凡人には解らない、

大きな、妹と言う十字架を、

背負っていたのだろうか、

そう考えれば、

 

 

童謡「おもちゃのチャチャチャ」の、

作詞も意味合いが重くなる。

と、同時に氏が歌う、

マリリンモンローノーリターンも、

 

 

意味深になってくる。

のは、やはり私だけか・・・

なんの話だったけ、省き過ぎて、飛び過ぎた。

まあ、この辺でバタンと倒れよう・・・


マリリン・モンロー・ノー・リターン / 野坂昭如