黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

酒通信 ハルの夢 3

1997年8月9日

アラン蒸留所のビジターセンターが正式オープン、

この時の除幕式を行ったのが、

エリザベス女王である。

 

 

エリザベス女王が、

蒸留所を公式訪問するのは、

二回目、1980年に、

ボウモア蒸留所を訪ねて以来、

 

 

17年ぶりの事で、

女王が公式訪問した蒸留所と言う、

名誉を得た。

しかし・・・二個所とは・・・少なくない?

 

 

と、私が思っただけだ・・・

その翌年1998年、

アランモルト復活の公式イベントを開催され、

この時は「ユアン・マクレガー」が訪れている。

 

 

ユアン・マクレガー

スターウォーズ エピソード1」の

オビ=ワン・ケノービ」と言った方が、

解りやすいだろう、

 

 

未来に向けて、

ロケットを打ち上げた。

「ハル」は翌年、75歳を迎え、

名誉会長に退く、

 

 

と、この記事を書いている時、

たまたま取引酒屋さんからメールが届いた。

まさかのタイミングに、

少し笑みがこぼれた。

 

 

そのメールには、

「アラン蒸留所21周年記念ボトル発売」

と、書かれていた。

21年・・・これは1969年に、

 

 

スコットランドの成人が18歳に引き下げられるまでは、

21歳だった事に由来する。

盛大にお祝いする習慣があるようだ。

話しは尽きない、

 

 

この連載記事の冒頭、

特別な思い入れがあるウイスキーと、

書いたと思うが、

それがこの21年・・・

 

 

私も又、自分でBARを経営し、

21年の時が過ぎた。

アランと共に歩き続けたのだ。

いや、やっと成人になれたのかも知れない、

 

 

そして「ハル」こと「ハロルド・カリー」氏、

昨年、91歳の人生に幕を下ろした。

集大成とも言える。

「アラン18年」を見送る事が出来たのは、

 

 

彼の努力に対する神の労いだったのでは、

私を含め、多くの人達の思いが凝縮した。

その「アラン 18年」

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が、スタンダードな「アラン 18年」では無く、

リミテッドエディション、

スーパープレミアムカスク

「アラン 18年」

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524本の、24番・・・

出来れば21番を、

いや、まあ、

飲もうでは無いか、「ハル」のウイスキーを!

 

 

最後にウイスキーは勿論、

全ての酒に歴史あり、

いや、それ以上に多くの方々の、

熱意と情熱が込められている。

 

 

それが解った上での一杯の値段、

一杯の味わいが違う事は、

当たり前の話し、

良く「高いから美味いのか?」

 

 

と、聞かれるが、

高いから美味いのでは無く、

その酒がどういう歴史、バックボーンを抱えているか、

理解して飲む事で価値観は変わる。

 

 

この町では「何でもええねん!」

「酔えたらええねん!」

「味なんか解らん!」

と、来る人は後を絶たない、

 

 

私はそれも否定はしない、

が、それならばスーパーで安酒を買うなり、

飲み放題幾らの店に行くなり、

と、他にも多くの選択肢がある。

 

 

そして、酔うだけの目的なら、

酒は、ただのドラッグに過ぎない、

覚せい剤の仲間になってしまう、

それを阻止するため、

 

 

日夜、資料に目を通し、

知識を得、説明をしているのだ。

それを「能書き言うな!」

「蘊蓄垂れるな!」と、怒鳴らても、

 

 

一向に文化にはならない、

能書きでも、蘊蓄でも無い、

ただの知識、説明に過ぎない、

是非、BARは文化だと言う言葉を

 

 

理解して頂きたい、

いや、そういう店も、

世の中にはあると言う事を解って貰いたい、

天国の「ハル」もそう願っているはずだ・・・

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