その夜、お気に入りの曲を掛け、
時を待った。
もう一年以上のお付き合いになるのだが、
会うのは初めてだ。
と、言ってもゲーム内の、
掲示板程度なのだが、
そう、スマホのゲーム、
ガンダムコンクエスト、
ガンコンと呼ばれる。
オンラインゲームで、
同じ同盟に所属する。
メンバーの一人、
BOOKさんから連絡があり、
当店を目指し、四国から、
遠路はるばる訪ねてくれると、
私の想像では、長身で口ひげをたくわえたクマのような大男、
そんなイメージがあった。
すると、入口に小柄な紳士が立っていた。
「ブックさん?」
「はい!」
えええっ!
人間の想像とはこんなものだ。
全く真逆・・・
そして、話はやはりゲーム、
おじさん二人が、
必死・・・
が、太陽が眩しいあの遠き日の、
カブトムシを捕まえた。
メダカを飼い始めた。
カナブンが・・・ジェットエンジンが火を噴くように、
みるみる童心の時が蘇る。
他のお客さんは、全く解らない、
まあ、いいか・・・
しかし、このオンラインゲーム、
やはりただのゲームでは無い、
相手も人間なのだ。
そう考えるとゲームが主体であり、
かつ媒体となっている。
複雑な心境だ。
夜遅くまでブックさんと話した。
実に良い時間だった。
しかし、これも使い方なのだろう、
故横山光輝氏は、
鉄人28号で、リモコンを悪に取られたら、
ロボットは悪になると、
しかし、それもこれも含めての世の中なのだろう、
瞬きほどのほんの数時間だったが、
楽しい時間を過ごせた事に、
このゲームに感謝し、
勿論、ブックさんにも、
が、伝さんより、小さかった・・・
ありがとう!ブックさん!又、会う日まで!
Tom Waits - (Looking For) The Heart Of Saturday Night
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