黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

M1号

最近ブログが手抜きだと言われる。
確かにそうだ。
しかし面白い事を書いても、
それで満席になる事も無いのだから、
少々我慢して頂きたい、


が、そう言われるのも心外なので、
しっかり書こう、しかし当店の常連氏にしか解らないが、
基本、店に来るお客さんの為のブログなので、
そこはご容赦頂きたい、


終戦記念日の前の夜、
妙な胸騒ぎがした。
終戦記念日・・・
お盆は変則的な入り方をする。


前半と後半に分かれる。
前半は早く、
後半は遅く、


その前半が終わった時、
誰も居なくなり静寂が走った。
人の気配がし、
扉の方を見ると、


小さな女の子が立っていた。
未成年かと一瞬思ったが、
その子が、
「今日がBARの一人デビューなんです」


一人でBARに初めて来たと言う事か、
しかしあどけない表情、二十歳だと言うので、
ではどうぞと、


一応それなりに説明をし、
話をすると、
「二日前、失恋をしまして、聞いてくれますか?」と、
まあ、それが仕事なので、
が、その時背中に悪寒が走った。


な、何だ?
ん?窓越しに人影が、
聞こえる。音楽が、テーマが、


ダダダ、ダダダ、ダダダダダダダ!
ゴ、ゴジラのテーマが・・・
なかなか扉が開けられないようだ。
ま、まさか・・・


姿を現せたその人物は、
グレートM!
照準器が働き、その少女の近くに座った。


「ジ、ジントニック!いや、止めるは、
ジントニックを飲んだら、ブーンと上がるから」


意味が解らない、
しかし少女が気になるようだ。
その子もジントニックを飲んでいた。
それを見たのか、


「やっぱりジントニック!」
完全に変貌している。
グレートMを通り越し、
大和級怪獣「M1号」になり、
口から見えない光線を吐いている。


少女の運命やいかに・・・
で、終わるのか、
まあ、そんなものなのだが・・・

           つづく・・・

つづくのか・・・