少し前だった。
妖艶な熟女が・・・
と、書いたらかなり下品な表現だが、
見慣れない方、初めてだろう、
しかしこの町でそれぐらいの年齢の方なら、
まずBARが何なのか解らずに入って来る。
立ち飲み屋も、居酒屋も勿論BARも同じ、
皆飲み屋さんと、なので値段が高い、高いと、
すると「ビールは何がありますか?」
BARでビール・・・
いやいやこの町では当然の事で、
「ビールなら・・・」
アサヒかキリンか、エビスか・・・
「エールは無いのですか?」
ええっ!
この人はこの町の人では無い、
BARで大声で騒ぐこの町のおばさんからは、
そんな単語を聞いた事が無い、
「エールですか・・・ベルギーならありますが」
「ヒューガルデンはありますか?」
「ありますよ」
「では、それで、いやギネスはサージャーですか?」
「そうですが」
「じゃあ、ギネスにして下さい」
か、会話が成立した。
都会のBARでは当たり前の事だが、
この町では数年に一度あるか無いか・・・
聞くと東京に長く住まれていたらしい、
なるほど、東京から来た方、
そして東京に住まれて居たと言う方は、
今までの経験上、皆さんBARをよくご存知だ。
東京、一体どれだけBARが普及し、
浸透しているのだ。
「エールに凝りまして、好きなんですよ」
「・・・・」
訳の解らない酒を置いてくれと言われても、
勘弁してくれとなるが、
こういう風に言われては、
バーテンダーの血が騒ぐ、
明らかな挑戦状と認識した。ならば、
しかと受け取った。
多分これはご存知無いはず、
日本発上陸のオーガニックエール、
ウイスキーフェスティバルで試飲した。
「ポーター」
「レッドカイルエール」
「ブロンド」
イギリスのエールでは無く、
スコットランド生まれの、
「ブラックアイル」
故にラベルはスコットランドの国花
「アザミ」
全6種類の中から3種類、
冷蔵と、常温を揃えてお待ちしております。