黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

幕末の倭魂(やまとだましい) 「堺事件」 3

「フランス兵を阻止せよ」

「神戸事件」「錦旗紛失事件」を経て、
堺の警護のあたっていた土佐八番隊
隊長「箕浦猪之吉」は大いに憤慨する。
そりゃーそうだろう、錦旗を奪ったのだから、
この事で既に土佐藩はフランスを憎んでいたはず。
それは「森鴎外」の「堺事件」でも書かれているが、
凄まじいぐらい克明に書かれている本がある。


大岡昇平」「堺港攘夷始末」

この本では箕浦の手記も書かれ、
「神戸事件」以前の彼の行動も解る。
大岡昇平」は60年代から「森鴎外」に反論するような物を書いているが、
これはその集大成であり、遺作でもあるが、私のような凡人には、
少々読みづらい・・・
長くなるので、戻ります。
そして、箕浦を苛つかせる事が起こる。


1月17日、大坂の林軍監より
「中国四国征討総督四条隆謌の姫路進発のため、
堺の土佐藩兵の一部を大坂へ帰還させよ」
との命令が出たのである。
これでは任務を遂行できないとみた箕浦は、
林に増援を求める書状を送り、
時には自ら大坂の軍監府に出かけている。
その箕浦の要求が通り、
京からもう一人の中心人物、
西村佐平次率いる六番隊が2月8日に到着し、

二人が揃うことになる。
土佐八番隊隊長「箕浦猪之吉」
土佐六番隊隊長「西村佐平次」



発端は二月十五日のことである。
フランスの兵が大阪から堺へ来るということを、
町年寄が聞き出して軍監府へ訴え出た。



堺の民政を預けられた。
大目附「杉紀平太」、目附「生駒静次」
大通り櫛屋町のもと総会所に、軍監府を置いた。
そして、隠れていた幕府役人を73名見つけ出し、
事務につかせる事によって、
市中はまもなく秩序を回復して行く、


このあたりは、
司馬遼太郎」氏の「俄―浪華遊侠伝」の

泉州堺」と言う下りに、
面白く書かれているので、
それも参考にさせて頂いた。


まずは天保山沖へ来て投錨した船は、
イギリス、アメリカとともに、フランスのもあった。
その前になのだが、この年の前年の、
12月15日に大坂天保山沖でアメリカ海軍提督を乗せたボートが転覆し、
提督らが溺死した事故があった。
提督が溺死・・・泳げなかったのか・・・
この事により、各国が港の測量をしたがっていたようだ。



それでフランスの兵が大阪から堺へ、
大目附「杉紀平太」目附「生駒静次」が
土佐八番隊隊長「箕浦猪之吉」
土佐六番隊隊長「西村佐平次」を従え、


「大和橋」に向かう、

フランス兵の

侵入を阻止するために、


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