黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

聞き書き甲子園

先日、「聞き書き甲子園」と言うものを初めて知った。
NHKで放送されていたのだが、
これは、森や川、海等で、名人、名手と呼ばれる老人を、
高校生が尋ね、そこで色んな事を体験し、
目で見た事や、聞いた事を文章にすると言う番組だった。


これが、何とも言えない、
渦巻く先人の苦労に伴う笑顔、
そして、死と背中合わせの仕事の中から、
生まれる生き抜くと言う、
生命力、それが目じりのシワが語っていた。


そこに、今に迷う高校生、
相反すると思われる人間同士が、
混ざり合って行くと言う、
不思議な光景が描かれていた。


私は全く知らなかったが、
この「聞き書き甲子園」は10年以上続いていて、
昨年「森聞き」と言う、
長編ドキュメンタリー映画になっている。


中でも印象的だったのが、
杉の種を取る名人、
ロープ一本で、
隣の木に移ろうとするが、
出来ない、
名人も失敗する。


桶職人、木を自在に操る。
この方はまだ若く、
私と同年代だが、
今、桶職人の数が少ないと言う事での選出らしいが、
「仕事には急所がある」と、
そこだけは人に見られたくないと言う、
そこで、手を止められていた。


確かにそれはある。
が、私達は人前での仕事、
隠し切れない、
複雑な心境になった。


最後に伝説の木こり
かなりのご高齢だったが、
この方の言われた。
「木こりは自由人」だと、
その言葉に尋ねた青年が、


激しく反応していた。
胸躍らせるとはこの事だと言うように、
そして森で暮らす人間は
「宇宙人だと」屈託の無い笑顔で語られていた。


そして最後に、
昨年、この伝説の木こりの老人が他界したと、
深く胸に刺さったのは、
その青年が、
木こりになったと・・・・


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