黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

最後の牛丼、、、

何年か振りに、吉○家に行った。
牛丼は小学校からの付き合い、
学生時代はバイトもしていた。
大人になってからも、バイトをした事がある。


色んな店を回った。お客さんの入り方の違い、
そこの店長の考え方、様々の事を学んだ。
私は糖尿病を患ってから、
牛丼は医師からも、あまり良くないと言われて
いたので、久しく食べていない、


しかし、知人の急死等の一報などを聞き、
何故か無性に食べたくなった。
人間いつ死ぬか解らない、
何でも我慢していては、後悔が残るのでは、
と、思ったのだ。


深夜だった。
私は牛丼の並を、ご飯を少なめで、お願いした。
それは糖尿病の対処と、食べ物を残す事を
海で亡くなった無二の友が、一番嫌う行為だったから、
私も必然的に嫌いになった。


対応したのは、私よりも年上の言い方は悪いが、
リストラされたサラリーマンのような、
おっさんだった。
お新香と味噌汁を頼むと、そのおっさんが、
「Bセットでいいんですね」と言った。


何のことか良く分からなかった。
そりゃ〜長く食べてないからだ。
出て来たら、ご飯は通常のまま、
圧巻は、豆腐が入っていた。
それは牛鍋丼というものではないのか、


「これは違う、私は牛丼の並のご飯少なめの
軽いのでといったはずだ」
と言ったら、なんと
「聞いてません」とそのうだつの上がらない
風体のおっさんが上から目線で答えた。


お前が聞いてないのは、お前の自由だが、
客の注文をちゃんと聞かないなら、カウンターに入るな!ボケ!
では無いだろうか?
嫌々仕事をすると、こういう事になるのは、
必然だ。来る客は、人では無く物なのだ。
感謝を感じるのでは無く、捌く事が重要になる。
最近深夜に働く、おじさんをよく見かける
ようになったが、体力的にも辛いのだろう、


だからと言って、客の注文を聞かないのは
おかしい、瞬間でキレた、七味を投げつけて、
そのまま帰った。
おっさんはコアラのように、じっとしていた。
謝りもせずに、、、


最近思うのだが、謝らない若い人、会話出来ない人が多い、
何か実体の無い、何の根拠も無い、
得体の知れない自信を持っているからだ。
これは多分、俺はTVゲームの難しいのをクリアーぞ〜っ!


そういう事を自分の自信に繋げているのだろう、
それはそれでいいのだが、
Aに於ける→自信と、Bに於ける→自信は、
きっちり区別する事が大事だ。ここは知っているが、
これは知らないでは、知識人とは言わない、マニヤかオナニスト止まりなのだ。
知識人とは、自分の知ってる事だけを一方通行に自慢する人では無く、
広く、多く、沢山な人と柔軟に会話のできる人を指す、
そこには拘りなき知識が無ければ出来ない事だ。
自分の好きな事が全て、相手も好きとは限らない、
それが証拠に、


ブログのアクセス数と、入客数は天と地がひっくり返っても、
比例する事は無い、そんな事も解らない人の方が、
対数としては多いのが現実だ。


が、しかしこのような年配の方では、珍しい、
だから、想像で申し訳ないが、リストラされたのでは、
と、思ってしまう、、、、


ネットでHPを見つけ、苦情を書いた。
次の日、携帯が鳴っていた。
謝罪の電話なのだが、
出なかった。出た所で、クレーム専門処理社員と思ったからだ。
社交辞令を聞いた所で、何にもならないし、
私はクレーマーでは無い、


牛丼をこよなく愛する糖尿病患者だ。
しかもこの牛丼には色んな思い出がある。
おとんと行った。淀川の魚釣り大会の弁当、
それも牛丼だった。
朝早く起き、買いに行き、よく中学校の弁当に持っていた。


それよりも、この一杯の牛丼が、人生最後の食事だったら、
どうしてくれるんだ。食べずに死ぬ、食べてから死ぬ、
天と地の差になるだろう、そして可能性が無い事も無い、
が、しかし、目が覚めた事もある。
そう一杯のカクテル、それがそうなるかもしれない、
流れ作業にならず、「一杯入魂」だと、冬の夜空に呟いた、、、、
千鳥足で、、、、