アニメ「美味しんぼ」の事が、
ニュースに上がっていた。
読んだ瞬間、噴き出した。
確かに、確かに、
連載の序盤の頃、
主人公のライバルである。
父、海原雄山氏の、
言動と、行動であるが、
完全に常軌を逸している。
高級フレンチに、
血のソースで食べる。
鴨料理に、わざわざわさび醤油を、
持ち込み、この方が美味しいと、
他のお客さんにも勧める。
度を越える嫌がらせである。
まあ、しかし漫画ですから、
天才、故手塚治虫氏は、
医療関係から、
ありもしない病気を書かないで、
欲しいと苦情があった時、
あのー、漫画ですから、
と、答えたと言う、
正に、その通りなのだが、
問題は、この苦情の電話を入れた方で、
現実と、漫画の境界線が、
無くなっている。
ドラえもんが居ないかと、
押入れを探すようなものだ。
と、私らも少なかれ、
被害を受けた。
今は、流石に少ないが、
この当時グルメブームと、
言う事もあり、
似非海原雄山が、
出没した。
あれは、90年頃だったか、
グラスがどうの、
器がどうの、
特に、マティーニがどうのこうの、
いや、まあ語る人が多い事、
今思えば、面白い時代だった。
いや、世の中がおかしくなって、
混沌としていたのだろう、
そのマティーニだが、
では究極とは?
BAR歴30年を越える。
BAR通と、今日、初めてお酒を飲む、
20歳の女性に同じマティーニを、
お出しして、二人ともに、
美味しいと言わせるのは、
難しい話である。
と、お酒はやはり嗜好品、
好みが分かれる。
ゴードンジンで作るお店が、
あるとして、飲まれる方が、
ボンベイジンでお願いします。
と、言われれば、
はい、それまで、である。
他の方はどうかは、
私には解らないが、
私は、自分が飲みたいと、
思う、マティーニを、
作っているが、
それが、飲まれる方の、
口に合うか、否かは、
結果でしかない、
それを踏まえ、
色んなBARで、色んなマティーニ、
いや、マティーニだけでは無く、
色んなカクテルを、
素直に楽しむ、
それがBAR通の、
本来の姿では無いだろうか、
カクテルに相当の理解度と、
自信があれば、逆に、
自分で作られて、教えてくれれば、
故に海原雄山氏も、
ご自分でお店を出されたら、
と、私は思ったが、
漫画ですから・・・