黄昏ウイスキー 

大阪は京セラドーム前の小さなジガーBAR「BARin」の日記 

もう35年・・・

昼間、店を片付けていた。

夕方あまりに疲れ、

休んでいると、

店を激しくノックされた。

 

 

出てみると、

あれ?この人誰だ?

「いや、近くに来たから」と、

おばあさん、いや見かけは、

 

 

おばさん、来ている服が、

派手だ・・・

いきなり、

「お前ヒゲ剃れ!

 

 

髪の毛、ちゃんとしろ!」

え、いや、まだ営業では無いので・・・

ん?ママ?

いや、まあ驚いた。

 

 

35年前私が19歳の時に勤めていた。

宗右衛門町のラウンジのママが、

怒鳴っていた。

「近くに来たから、ご飯食べに行くぞ!」

 

 

ええ・・・今弁当食べたのに・・・

しかし、逆らえる訳はなく、

近所のお店に、

まあ、相変わらず、

 

 

「食べろ、食べろ!」と、

バブル組の豪快世代、

今の時代では滅茶苦茶と言われるが、

この世代は当たり前、

 

しかし、久しぶりに怒られた。

ママの店はラウンジだったが、

私は、この人に、

水商売を教わった。

 

 

特に水商売の仁義には、

厳しい方で、

道を外れた店に怒鳴り込んだ事もある。

後でその店の社長さんが来て、

 

 

謝られていた。

だからと言って、

その水商売の仁義なるものが何なのか、

細かく、具体的なものでは無く、

 

 

説明も難しい、

後は、掃除・・・

特に厳しかったが、

当たり前の事なのだが、

 

 

盛り塩も欠かせなかった。

色々と話をした。

その時、ふと思った。

あの時していた事を、

 

 

今、きっちり出来ているだろうか?

いや、出来ていない、

どこか胡坐をかいている。

ラウンジであろうと、

 

 

クラブであろうと、スナックも、

バーも、基本は同じ、

あの頃は何時間も前に店に行き、

掃除をし、ボトルを拭いていた。

 

 

初心忘れず・・・

この最大の難局に、

改めて大事な事を思い出した。

いや、思い出させてくれた。

 

 

ありがとうございました。

と、言わざる得ない、

そして、この歳になっても、

怒ってくれる方が居る事の、

 

 

大切さを、

身に染みて感じた。

良い夏の夕暮れだった・・・

御馳走様でした。

 

 

そして、もう35年・・・