黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

若い女の子・・・

少し前、かなり若い女性が二人、

こちらをチラチラ見て、

いきなりテーブルへ、

イケメンバーテンダーでも居ると、

 

 

思ったのだろう、

が、居ない、

おまけに誰も居ない・・・

ので、暫くしたら飽きて来たのだろう、

 

 

スマホを取り出し、

ボリュームMAXでスピーカーにして、

男性の友人と大声で話し出した。

しかし、それも飽きたのか、

 

今度はスマホで音楽を掛け、

踊り出した。

めっちゃ楽しそうだ・・・

が、ここで又、注意すると、逆ギレされる。

 

 

この若さなら、親が出て来る事もある。

で、面倒くさいから、

カウンターに隠れていた。

早くお帰りになる事を祈って・・・

 

 

本来のBARの楽しみ方や、

BARでのマナー、

ウイスキーやカクテルのおいしさを、

語ったところで、興味が無い、

 

 

ただただ男女の出逢いを求めているだけなので、

目的が違う以上、

何を言ってもウザイとしか思わないだろう、

が、救いがあった。

 

 

一人の女性の方が、

「この店は、こんな騒ぐ店じゃ無いんじゃない?」

と、言った。頑張れ!もう少しもう少しで君は大人になれる。

TPO、そしてTPO、

 

 

踊りたいなら、踊れる店、

安い酒を飲みたいなら、

安い酒を売る店、女性に会いたいなら、

女性の店、当たり前の話がこの町では何故か通じない、

 

 

まあ、そういう私も、

若い時に背伸びして、BARの扉を開け、

色んな店のマスターに注意された。

いや、それを注意されたと言うから、

 

 

語弊がある。

教えて頂いたと思えば、

有り難い話なのだ。

一番、教えて頂いたのは、

 

 

カウンターの上に鞄を置く、

BARのカウンターはまな板と同じ、

そう考えれば、確かに不衛生だ。

そして、金具の付いている鞄もある。

 

 

それを引きずるとカウンターに傷が付く、

当店にもその傷がある。

チークの一枚板、どれだけ高いか、

その値打ちが解れば、出来ないのだが、

 

 

解らない人には、ただの木・・・

悪い所を見つけるのは誰でも出来る簡単な話、

イチャモンを付ければ良いのだが、

しかし、良い所を見つけるのは、その人自身にどれだけ知識があるか?

 

 

今年で17年、

カウンターの板を「チークですね」

と、言ったのはたった二人・・・

エミール・ガレのランプを、

 

 

「ガレですね」と、

言ったのは二人・・・

グルメを気取る前に、

それを解って欲しい・・・

 

 

そして先週末、

少々忙しく、カウンターは埋まっていた。

そんな時に、可愛い若い女性が、

もじもじとしながら入って来た。

 

 

ああ~、こんな時に、

スマホで音楽を掛けられたら、

どうしょう・・・

と、思いながら「何を飲まれますか?」

 

 

と、聞くと、

ウイスキーが飲みたいです」と、

あ~あ、又か、バーボン、カナディアン、アイリッシュ

そして、シングルモルト、ブレンディド・・・

 

 

今まで、何百、何千人と説明して来たが、

糠に釘、馬の耳に念仏・・・

いくら言ってもなので、

最近は黙っている。

 

 

が・・・

「色んなBARでこの店の事を聞き、

来たかったんですが」

ん?んん?

 

 

ラフロイグが好きで、

いつも飲んでます!」

え、ええっー・・・

し、失礼しました・・・

 

 

初めて来た人が、

スマホで音楽を掛け踊る人か、

いつもラフロイグを飲んでる人か、

一瞬で判断が出来る能力があれば、

 

 

多分、違う仕事で大金を稼いでるだろう、

なので「お任せ!」「お勧め!」

が、解る訳が無い・・・

と、言う同じ年頃の三人の若い女の子のお話でした。

 

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