一瞬の出来事だった。
当時私は北新地のBARに勤めていた。
深夜帰宅し、
何度か書いたが、
その時、恐ろしいぐらい夜空が美しかった。
何故かは解らないが、
満天とはいかないが、
多くの星が見え、
それを暫く眺めていた記憶がある。
あれこれとした後、
布団に入った直後だった。
何かに突き上げられたと思ったら、
体験した事の無い揺れが襲った。
慌てて娘の上に覆いかぶさった。
建物が崩れると思った。
崩壊はしなかったが、
外の壁は崩れ落ち、
内壁も穴が開き、
部屋の中から、
空が見えていた。
当時の私の家があった場所は、
大阪市内では殆ど無かった
激震地区に指定された震度7を経験した。
あれから20年・・・
その時娘は3歳だった。
その娘が結婚し、
娘を産んだ・・・
何事も無く生きている事に、
感謝するとともに、
亡くなった多くの方々に、
改めて心から安らかにと願い、
出来ればこの先も、
何事も無い事を願う・・・
何事も無い事が幸せなのだ。
そして、残され、生かされた私達に何が出来るか、
いや、何も出来なくても良い、
ただただ、生きる事だと思う、
生きろ・・・