黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

酒通信 オーディン祭

流石に疲れた・・・

連日、連夜の御礼満席、

昨夜は早くから多くの方々が尋ねてくれた。

 

 

滅多に顔を合わさない常連氏達が、

次々と、

群れからはぐれた狼が、

やっと自分の居場所を見つけたように、

一本のウイスキーを囲み、

語り合っていた。

 

 

 

そう考えると、

ウイスキーの持つ大いなる力に、

改めて驚かされると共に、

敬意を込めて扱わねばと、

沢山の人達の思いが詰まっているのだから・・・

 

昨夜の主役は勿論、

ヴァルハラコレクション、

ハイランドパーク

オーディン

正に「オーディン祭」

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北欧神話に於ける主神、

私は「北斗の拳」に於ける

ラオウ」と言ったが、

 

 

間違ってはいけないのは、

ラオウ」が光り輝くには、

光当たらぬ男達、

物言わぬ女達の多くの屍に上に成り立つ、

 

 

幕末に於ける

坂本龍馬

龍馬が光り輝くには、

言うまでも無く多くの命が露と消えている。

 

自分で「北斗の拳」と書いて、

そう言う事が頭の中で、

海馬を中心にグルグルと回り始めた。

すると高僧最澄に語り掛けられた。

一隅を照らせと、

 

 

書き出したらキリが無いのだが、

少し「北斗の拳」を語ろう、

「シバ」と言う少年が登場する。

私が最も愛する「南斗六聖拳」が一人、

南斗白鷺拳の使い手、

「シュウ」の息子なのだが、

宿命の星は「仁星」

仁・・・

「医は仁術なり」

劇中には珍しく拳法の使い手では無く、

 

 

あくまでも一少年なのだが、

ダイナマイトを抱き、

「さらばです!」と潔き言葉を残し、

少年は敵陣に向かい敵を巻き込み壮絶な爆死を遂げる。

 

 

「神風」「特攻」を彷彿させる。

そしてこれこそが戦争の非業さであり、

悲惨さであると、私は思う、

一般人を少年をも巻き込んでしまう、

 

 

それよりも惨いのが、

愛する息子の死に対して、

 

 

「わたしはシバを誇りに思っているのです」

と、そう言わざる得ない、

父「シュウ」の言葉に嗚咽と共に、

深く胸をえぐられる。

 

 

それは娘が出来き、孫が出来き、

歳を取ると共に大きく、重く熱くなってくる。

語りだせば止まらない、

「トヨ」と言う女性がいる。

子供達の為に武器を持ち盾となる。

 

としとった女性、

彼女も又、非情の死を遂げる。

その「トヨ」の言葉に、

「うう・・・なぜ・・・なぜじゃ」

「どうしてわしら弱いものはいつも・・・」

 

終戦間際、広島を一瞬で消滅させた

一発の爆弾、そう原子爆弾

その業火の中を彷徨い、

自らも被爆しながらも詩を書き続け、

闘った男が居る。

名を炎の詩人「峠三吉

闘うとは力では無く、

ましてや暴力では決して無いと言う事を、

深く学んだ。

 

 

詩集と言う粋を遥かに越えた一冊の本、

「原爆詩集」

その中に一遍の詩がある。

 

「としとった母さん」

原爆投下後、

帰らぬ息子を、孫を、嫁を探し、

焼け野原を歩き探し続ける母、

頑固なまでに気丈だった

その母が根元だけになった電柱の横で座り込む、

その時の言葉だ。

 

 

「ああもうええ

もうたくさんじゃ

どうしてわしらあこのような

つらいめにあわにゃぁならんのか」

 

 

私の中でこの母が「トヨ」とリンクした。

その途端、悲しみを越え、

吐き気と共に悪寒までが走った。

 

「どうして?」

答えにならぬ、それが答えなのだろう、

お解りだろうか、

先人達の苦労を決して忘れてはいけない、

 

 

そして、この世に送られたウイスキーの全てに、

存在の理由があると言う事なのだ。

 

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オーディン」がここに来るまでに、

多くの男達の力をお借りしたと言う事も、

私一人の力では決して無いと言う事も・・・

 

 

私は何時までこの地で、

こういう事を話し続けるのだろうか?

そして、何と闘っているのだろうか?

 

いや「ラオウ」の問いかけ、

「後悔せぬか」に答える。

死を覚悟した「トキ」の言葉に例えよう、

 

 

 

「自ら選んだ道

 

 

ためらいもない・・・」

 

この場を借りて「オーディン」を導いて頂いた。

黒木様に感謝申し上げます!

 

 

 

峠三吉「原爆詩集」

 

 

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