黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

続 女性週刊誌の取材

昨日の続きだが、
女性週刊誌から取材の依頼があった。
娘が質問されている。
お父さんの凄いところはどこですか?と・・・


こんな特殊なケース、取材と言う形がなければ、
そんな事を聞く事は無い、


冷や汗のような物が出た。
娘が言った。


サーフィンが出来て、ギターが弾けて、
おいおい、それはただの私の趣味だ。


そして、店にあるお酒を全て、瞬時に解説すると、
それが一番凄いと、

「・・・・」


それが私の仕事だ・・・


この前、娘が手伝いに来た時、
暇だったので、どれでも良いから、
お酒を一本、指差してみろ、
と、言った。


娘が次々と指差すが、
次々と簡単に解説してやった。
かなり驚いていた。
そして、このお店のお酒を私が雑然と置いていると、
思ってたようで、これは全て整理して置かれている事も、
初めて知ったようだ。


おいおい、君がまだ若いから、
少ししか解説しなかったが、
お父さんは、そのウイスキーがどんな樽に入れられていたか、
そして、樽の内側をどれだけ焦がしているか、
そのモルトに使われている麦がどんな品種か、


蒸留所がどんな場所にあるか、
樽の木材オークの種類、
樽の作り方、お酒の作り方、
まだまだ知っている。
そんな程度で、凄いと言われても・・・


が、娘よ、決して間違えてはいけない、
世の中は広い、シングルモルトだけでも、
数千種程あるお店は、幾らでもある。
中には、お店の倉庫に7万本程、
お持ちのマスターも居られる。
私の店は全てのお酒を合わせても、
たかが、300種程度、それぐらい覚えて当然、
決して井の中の蛙にならないように、
これが、一番大事な事だ。
世の中とは、この下町の一角では無い、


まあ、娘達からしたら、私は煩わしく無いのだろう、
娘達がある年齢に達したら、子供では無く、
個人として、女性として、接するようにした。
それは、私の職業にもある。
どんなに若くても、お客さんと言う事だ。


ただ、私が怒るのは、挨拶をしない、「こんにちは」と、
感謝をしない「ご馳走様」と、「ありがとう」
非を認める「ごめんなさい」と、
非を認められないのは、自分が弱いからだと、
そして、どんな物を口にしても、
決して「不味い」と言わない、
作った方に失礼で、また他の方は美味しいと思うかも知れないと、


だから「口に合わない」と言いなさいと、
それ以外は別にいい、
サーフィンも、ルールとナマーしか教えて無い、
やっていれば、個人差はあるが、出来るようになる。


ただ、サーファーだと言うなら、
ゴミを出すな、必ず持って帰れ、
海は、人の家と同じだ。


いや柔道場、剣道場よりも、
ある意味神聖な場所なのだ。
毎日、波は表情は変え、
一度として、全く同じ波は来ない、
そしてどんなに小さな波でも、
気の緩みで死ぬ事がある。
そして、何より海は恵みを与えてくれる。
サァーフィンをするだけの場所では無い、


それだけを伝え、
後は、放置・・・


そんな男でも、
父親なんだと、今回の取材で、
改めて思った。
そして、何より思った事が、
まだまだ子育ては終わっていないと言う事、
娘達は、まだ私を必要としているようだ。


いい機会だった。
ありがとう「ドカベン君」
そして、最後の質問が、
では、あなたの理想のお父さんは?
と、聞かれた娘が




福山雅治」と言った・・・




「・・・・・・」





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