バーテンダーとして、悲しい事は、
やはり、頼まれたカクテルがお作り出来ない事、
しかし、最近はこのパソコンのお陰で、
出来もしないような、カクテルをわざわざ探し、
注文して来る。妙な人達がいる。
そして、出来ないと、言うと、
負かしてやったと、歓喜の声を上げている。
まあ、喜んで戴けたら、それでいいのだが、
しかし、本当に飲みたい人が、
一本足りないだけで、
出来ないカクテル、これは悔しい、
しかも、BARがよく解らず、
来られた方等は、
必ずあるものと、思っている。
何故なら、映画に出て来るからだ。
それは「００７ カジノロワイヤル」
で、ジェームス・ボンドが注文するカクテルだ。
久しく映画を観ていない私は、
数年前、お客さんに「ボンド・マティーニ、ご存知ですか？」
と、聞かれ、
「出来ますよ」と、答えた。
それは、「ウオッカ・マティーニ」
ジンをウオッカに代え、
シェーカーで、シェイクするのが、
代表的な「ボンド・マティーニ」だ。
レシピを知った時は、
流石にスパイだけに、香りの少ない、
ウオッカを、しかもシェークで、
なるほど、と、思っていたが、
お出しすると、どうも、しっくりと来ない様子、
違うのか？
何だか気になり、
色々と調べた。
これか？
と、辿り着いたのが、
「００７ カジノ・ロワイヤル」に登場する。
「ボンド・マティーニ」の一種
「ヴェスパー」
「ヴェスパー・マティーニ」
「ヴェスパー」はジェームス・ボンドが愛した女性の名前、
しかし、レシピだ。
一本、足りない、しかも映画の影響で、
品薄に、しかも高い・・・
何だかんだと、月日は流れ、
先日、
当店の常連氏、タクヘイ君からこの名前が出た。
他のお店で飲んだと、
そうだ。あの時は、そのままにしていたが、
今は、パソコンがある。
探してみた。
あった！
これが、そう足りなかった一本、
つづく・・・
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