黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

恍惚の人

この前、「有吉佐和子」さんの事を書いた。
知らない人、知ってる人、
様々だったが、コメントが多かった事に驚いた。


実は、私の母が「有吉佐和子」さんの
ファンだったので、幼い時から、
私は知っていたのだ。


1966年だっただろう、
「紀ノ川」
映画は主演が確か「司葉子」さんだったと思う、
明治30年代の時代背景だったような・・・


その後に、「恍惚の人」が1972年
映画が1973年
森繁久弥」さん主演だったと思う、
ある人のコメントにもあったが、
確かに「恍惚」と言う言葉を、
「痴呆」と置き換えたのは、
有吉さんだと、私も思う、


何故なら、「恍惚」とは、
本来は放心状態の事を指す、
「痴呆」では無い、
しかし、その事で私は一本の映画が頭に浮かんだ。


黒澤監督の「生き物の記録」
これは、「痴呆」をもっと深く
考えた黒澤作品としては異色の映画だ。
機会があれば是非観て欲しい、
今の日本を予言したような映画なのだ。


そしてコメントで、私が色んな事を知っていると、
ある方にお褒めの言葉を頂いたのだが、
確かにお金にならない事は沢山知っている。


そこで、今回これを紹介したい、
ミドリカワ書房」と言う
北海道出身のシンガーソングライターなのだが、


恍惚の人」と言う歌を歌っている。
彼の歌う歌は、どちかと言うと歌と言うより、
一つのお話になっている。
少し、衝撃的な内容だが、
時間があれば、聞いて頂きたい、
私たちもそんな年になったのだ。


この歌を聴いた時、
心の底から、行きたくも無い戦争に行った。
おとんごめんなと本当に思った・・・




今を切り取れば、そうなるが、
過去を紐解いたら、
そうでは無い・・・・


父は私が幼い時、
私が出来ない事をしてくれた。
母もそうだ。
毎日のお弁当、私には作れない、
そんな、父母が老いて出来ない事があるのなら、
せめて、手を引いてあげたい・・・