黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

道に落ちてた女の子

数日前、暇な夜だった。
女の子が一人でやって来た。
一度来た女の子だった。
色々と話しているうちにFB(フェースブック)をしていると、
私もしているので、ではお友達にと、


数日後、又来てくれた。
そして、FBでお友達を店に呼んでくれた。
その女の子もFBをしていると、
ではお友達にと、
そして、又、数日後、二人で遊びに来た。


その時だ。後で来た方の女の子が、
私に聞きたい事があると、
3年程前、女性を助けなかったかと、
道で倒れている女性をと、


ん?そういえば・・・
あれは確か3年程前、
店も終わりに近づいていた。
男性客が一人帰った。


その直後、その男性客が、
血相を変え、飛び込んで来た。
「マ、マスター女の子が落ちてる!」
「えええーっ」


落ちているとはどういう事だ?
店の直ぐ近く、見に行くと、
本当に女の子が、道に落ちていた。
しかし、えええーっ!


頭から、大量に血を流している。
さながら殺人現場だ。
自転車が遠くの方に、転がっている。
辺りを見渡した。
凶器らしき物を発見した。





電柱だ・・・・


ここは下り坂、多分自転車が勢いを増し、
電柱に激突・・・・
この子、電柱と戦って、敗れたのか、
勇気は認めるが、無謀だ・・・
しかし、大量の出血、
ん〜、これは触ると、血だらけになる。


これがおじさんなら、見なかった事にするのだが、
若い女性だ。仕方無い、抱き上げ、座らせた。
少し、胸を触ったような・・・
人命救助は海で慣れている。何度かやった事がある。
意識があれば大丈夫だ。



大丈夫か?と、言うと「大丈夫〜っ」
意識はあるようだ。
「あなた、大変な事になってますよ」
「大丈夫〜っ」
さ、酒臭い・・・泥酔で、酩酊状態だ。


ん〜、駄目だ救急車を、
救急車が来た。
誰か一緒に乗って下さいと、
ん〜、どうも怪しまれている。
そりゃ〜そうだ。この現場、
そして、私の袖には血が・・・


わ、私では無い・・・



気になったが、店を閉めなければいけない、
「すぐそこでBARをしているから、
良くなったら、おいでや〜」
と、言って救急車に乗せた。


そして、月日は流れ、今、私に話し掛けている。
目の前の女の子が、
その子だった・・・


無事で良かった。