黄昏ウイスキー 

大阪は京セラドーム前の大人の小さなBAR「BARin」の日記 

ドラマ バーテンダー 3話 1

ドラマ「バーテンダー」の、
影響が出始めている。
何組かの方々が、
ドラマを観て来られた。
となると、急に態度を軟化させるのが、
関西人だ。私も協力しましょう、
と、手のひらを返す。
第3話では「マティーニ」を扱い、
BARの核心に触れるような、
内容となっていた。
驚く事は、演技はともかく、
相葉君のミキシング等の技術が、
回を増すごとに、上手になっている。
シェーカーの振り方も変わっていた。


練習の後が見られる、
指導技術スタッフのレベルの高さが伺える。
実に素晴らしい、
他の共演者も同じように成長している。
なかなか短時間で、
出来るものでは無い、
そして質問も増えた。
カクテル、お酒の話を、
若い方が熱心に聞いてくれる。
どうも解説が欲しいようだ。


私でお役に立つかは解らないが、
知っている事は話そう
第3話に登場するカクテル、
まずは、「シーブリーズ
これはウォツカと、
クランベリージュース、
そしてグレープフルーツジュースを全て30mlと、
シーブリーズ」(海のそよ風)と言うだけあり、
比較的、優しいカクテルなのだが、
ドラマではトールグラスという、
背の高いグラスで出てきたが、



ロックグラスと書かれている本しか、
見たことが無い、
これは私の作った「シーブリーズ」だ。
バカラのグラスに入れてみた。
このカクテルは、
ガルフストリーム」や
「セックスオンザビーチ」
等と同様、歴史的にはまだ浅いカクテルだ。
次が「パスティス」なのだが、


厳密には「アニス酒」になるのだが、
一般的に「パスティス」とされるのが、
「ペルノ」

「リカール」

裏のラベルの「パスティス」の表記がある。

このお酒の最大の特徴は
これだ!

黄色が透明感がある。
そこに水を入れると、

この通り、白濁する。
これはアルコールに溶け込んだ。
植物性の油が反応する為に起る。


リキュール酒の種類分けの中で、
「果皮系」「種子系」等があるが、
その中の一つに、「パスティス系」
というカテゴリーがある。
パスティス」とは、「模倣物」と、
ドラマでは言っていたが、
正確には「〜のような物」


まあ意味合いは同じだ。
では「〜のような物」の「〜」とは何か?
これだ!

隣のグラスの上にあるのは、アブサンスプー
アブサン」専用のスプーンだ。
ここに角砂糖を乗せ、水で溶かして飲む、
糖分の影響で、酔いが急速に回る。


アブサン
アブサンのような物」
となる。何故かと言ううと、
19世紀に盛んに飲まれた「アブサン」だが、
その中に入れる薬草
「ニガヨモギ」の成分「ツヨシ」
に向精神作用が含まれていた。
「フトシ」では無い、
この「ツヨシ」に幻覚や幻聴、
麻薬のような症状が起きるのだが、
現在はこれを否定する論文も、
発表されているので、
一概には言えない、


しかし、一般的に言われる事は
アブサン」の副産物、
それが芸術なのだ。
当時の「アブサン」愛飲者が、
ピカソゴッホゴーギャン、モネ、ドガ、ルソー、
ロートレック、そして私の好きなフランスの詩人、
ランボー「地獄の季節」
と、まあ豪華なキャストである。
ゴッホの耳をそり落とす等の奇行も、
高濃度の「アブサン」による中毒症状と言われている。
故に「ペルノ」の裏のラベルは「ピカソ」の絵だ。



この時代「アブサン」効果により、
芸術は著しく飛躍する。
しかし、その麻薬性から、
20世紀初頭に販売が禁止されていく、
その為に作られた代用品それが、
「〜のような物」
所謂「パスティス系」とされる
「ペルノ」「リカール」等となる。


では何故、今、「アブサン」があるのか?
それは現在の技術の進化により、麻薬成分の抽出に成功、
アブサン」は何十年の時を超え、復活したのだ。
そしてこの「アブサン」には、
様々な種類が存在する。
どれも全て、度数が高い、
この手のリキュールは、
日本では苦手な方が多いが、
地中海方面では、爆発的に売れている。
世界的にも上位の販売数を誇る酒だ。


現在の愛飲者は「ジョニーデップ」が有名、
勿論麻薬成分は無い、
余談だが、数年前の原発事故、
場所は「チェルノブイリ
これを日本語に訳すと「ニガヨモギ」だ、、、、
そして「マティーニ
これは長くなりそうなので、
ATUSI君、次回にします。
       つづく、、、