黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

気になる人物 「海防八策」

いや〜毎日よく書くことがあるものだと感心する。
だがこの気になる人物シリーズは多分何年か分はあるだろう。
今まで調べずにほったらかしにした人物は
五萬といる。このブログの為に改めて調べたら、
これがなんと面白いのだ、、、


そしてまあ毎日沢山の人が読んでくれているのにも驚く
プ、プレッシャーなのだ。
BARのマスターが本業なのに店は暇だが
アクセスは常に安定している。ざ、残念、、、とほほ、、


これは良い事なのだろうか?
まあ一度決めた事だ続けよう、、、
何事もやった上で判断するのが
私の最大のテーマなのだ。
やった事も無いのにとやかく言うのは
バカでも出来る。
それを「口先三寸」というのだ!ハハハハ〜!
あまり面白くも無いのだが、、、、


これだけの人が読んでくれるのなら
頑張って書くのだ。
出来れば皆の知らない事を、、、
教養を深めて貰う為にも
と言うわけで「海防八策」ドン!


だ〜れだ?


歴史ファンならわかるだろう
そう「佐久間象山」なのだ。
名前は聞いたことはある。
がしかし何をした人なのか?
よく解らない人も多いだろうが
このおっさんはウルトラ凄い人なのだ。
文化8年(1811)の松代藩(長野県)の
下士の息子として生まれる。


これがなかなかのイケメンなのだ。
ドン!
http://www.ndl.go.jp/portrait/1024_1536/427-53/002/0043_l.jpg
坂本龍馬」の師匠は「勝海舟」なのだが
では「勝海舟」の師匠はそう「佐久間象山」なのだ。
勝海舟」だけでなく「吉田松陰」「橋本佐内」など等
その当時の恐ろしく有名な名前が沢山出てくる。
吉田松陰」の弟子が「高杉晋作」なのだから
ん〜幕末の改革の大元はこの「佐久間象山」なのかもしれない、、、


だが評価が低い、、、
何故?ん〜どうも素行が悪かったようだ。
自信過剰で傲慢、敵が多かったようなのだ。
に、似ている、、、反省


やはり「謙虚」この二文字に勝るものは無し
皆気をつけよう、、、
謙虚でなければいくら良い事をしても評価されない
残念な結果になるのだが、
私は思う「象山」は全くもって気にしていなかったのでは?


「何が悪いねん!」主義者なのだと思う。
現に1851年江戸で大砲の演習の際に砲身が爆発
周囲が大笑いした時「失敗があるから成功がある」
と平然としていたそうだ。
まあ真実かどうかは解らないのだが
「ペリー」が唯一頭を下げた日本人とされている。


当時、随一の思想家で兵学者、西洋学者なのだ。
西洋兵学を身につけ藩主に「海防八策」を
献上したのだが、今で言う「国防論」なのだ。
この「海防八策」が凄いのは
大砲の設置などは当たり前だが
学校を作り教育という事を盛り込んでいる。


これは単に文化レベルの向上のように取れるが
ある意味私は人間兵器の製造のようにも思われる。
がそれは第二次大戦には受け継がれたのかも知れない、、


意味が解らなかったが「象山」は
地震予知器」の製造に成功しているとある。
ええ〜、し、信じられない現在の科学を持ってしても難しい
じ、地震予知??ナマズか?ナマズを使ったのか?
ん〜観て見たいものだ。と言う訳で実物がこれだ!ドン!
http://www.tanken.com/anseijisin5.jpg
構造がこれだ!ドン!
http://www.tanken.com/anseijisin4.jpg
なんと地震が来る前に磁場が乱れ、磁石の力が弱くなる事を利用し
磁石に付いたオモリが落ち、上の鐘を鳴らすという仕組みらしい、、
す、凄い凄いぞ「佐久間象山」!
そしてペリーが日本にモールス信号の電信を持ってくる以前に
既に70メートル離れた場所で電信の実験を行っている。



他にもガラスの製造や牛痘種の導入も企図していたらしい
か、書ききれない、、、
ん〜日本のレオナルド・ダビンチと言われるだけの事はあるのだ。


余談だがこの地震予知のシステムは現在も地震大国の我が国が
世界最速を誇る。その名も「ユレダス」なのだ。
2004年の新潟中越地震の際に発動、
脱線はしたものの時速200KMで走る新幹線に
見事緊急停止ブレーキを掛けたのだ。
佐久間象山」の意思を継ぐ者達の功績である。


一方では英雄色を好むとあって妾は沢山いたが
正室は「勝海舟」の妹「順」なのだが
自らを「国家の財産」として「坂本龍馬」に
沢山子供を産める女性を紹介してくれと頼んだらしい
無茶苦茶な親父だ「龍馬」もさぞかし困った事だろう、、、
なにせ師匠の妹の旦那さんなのだ。
豪快だ豪快過ぎる、、、
自分は天才だから天才の子供は天才だと言うのだが
実際はどうも違ったらしい、、残念、、、
勝海舟」も「氷川清話」の中でもあまり高い評価をしていない
そりゃ〜そうだろう、、、


そしてこの「佐久間象山」に二つの不幸が訪れる
一つは「吉田松陰」の「密航事件」なのだ。
この事件で連座して伝馬長町に入獄し
後8年程表舞台から消える、、、
一番円熟し、
働き盛りの時代が無くなるのだ、、、
弟子の不始末は師匠の不始末なのだ。
当時は厳しかったんだろうが
現在のような閉鎖社会ではこの師弟関係さえ
夢幻のごとくなのだ。悲しい事だ、、、


明けて元治元年(1864)「一橋慶喜」に招かれ
公武合体論」と「開国論」と説いた
これがまずかったのだ。
尊皇攘夷の志士に「西洋かぶれ」の印象を与えてしまったのだ。


知恵が無く武力による改革を狙う
無知侍の群れが渦巻く京の都、、「佐久間象山」ピ、ピンチ!
その京の町を一人でぶらぶら、、し、正気か、、
同年7月11日、三条木屋町で「前田伊右衛門」「河上彦斎
の手に掛かり暗殺、、、54歳だった、、
傲慢であり自信過剰だったかもしれないが
当時の日本の頭脳でありテクノクラークであった事は間違いないのだ。
馬鹿な事を、、、野良犬がっ!
この野良犬侍「河上彦斎」は
後に「象山」の事歴を知り愕然となり
放心状態となりそれ以降は暗殺を止めたらしい、、、
早く気付けバーカ!


ぺりー来航の時も「急務十条」なるものを書いているが
やはり気になる「海防八策」
弟子の弟子が書いたのは「船中八策」なのだ、、、
偶然なのか、、、、


最後に軽々しい言動を吐く者に
佐久間象山」は鏡を差し出し、こう言ったそうだ
「あなたの顔を見て下さい」と、、、


幕末の明星 佐久間象山 (講談社文庫)

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佐久間象山―誇り高きサムライ・テクノクラート (時代を動かした人々―維新篇)

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氷川清話 (講談社学術文庫)

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