黄昏ウイスキー  TWILIGHT WHISKY

大阪は京セラドーム前の小さな本格的BAR「BARin」の日記 

60度祭り!! アードベック スーパーノヴァ!!

恐ろしい事になった、、、
私が召喚した最強のモンスター「アードベックスーパーノヴァ」が
ボコボコにされてしまった、、、60度祭りが始まったのだ。
やはりバージンショットはMえさんだった。
ブログも見ていなかったのに何故かいるのだ。
見事にツキのあるお方だ。
直後臆病男爵こと木工所君が現れた!
いつもより早く来たにも関わらず残念!
既に一杯目は出ていたのだ。
見事にツキの無い男だ。
だがよほど臆病男爵の称号を返上したいのか
またもや勢い余り「ス、ススーパーモベェ」とどもりながら
名前もやや間違っていた。
そして暫くすると何故かダースベーダーのテーマが流れたような気がした。
直後当店最強のセイント「肝臓を四つ持つ女」あ嬢が降臨した。
いつもならまだ彼女は仕事中のはずだのだが
皆に緊張が走る。
多分モンスターの出現にハンターの狩猟本能が自分の店を閉めさせたのだろう
やはり一杯目から「スーパーノヴァ」だー!
臆病男爵の顔色が変わった。
いつもあ嬢にお酒を何杯も飲まされるのが恐ろしく
彼女が来るとソワソワしだすのだ。
案の定帰るタイミングを計りだし
そして逃げた、、、、
代わりにT兵君が相手をするがあ嬢に薦められるがままに
これまた「スーパーノヴァ」に手を掛けてしまった。
青ざめていた。なぜなら貧乏役者さんの彼は度数よりも
値段の方が大敵なのだ。


恐ろしいスピードで減り続ける「スーパーノヴァ
何故かNHK龍馬伝」のオープニングテーマが
頭の中で流れ出した。
その後あ嬢に火が付き燃え始めた。
シェリー酒、ブラックルシアン、
などを飲み倒し又モルトに戻り
アリーナムビーストを倒し
ホワイトレディーを飲み
又しても「スパーノヴァ」に、、、
恐ろしいが多分この辺りでも
四つの肝臓の内一つぐらいしか作動していないのだろう
私も彼女にご馳走になり過ぎ既に記憶が薄れ出したので逃げた、、、、最低だ、、、


更に飲み続けいたあ嬢なのだがモルトの飲み方は全てストレートだ。
男らしい、いや失敬、、、女性だ、、、、
あれは何年前になるのか最近のようでかなり前のようで
記憶の欠片が脳裏に浮ぶあ嬢が通い始めて間もない頃だった。
彼女は自分の店でしこたま飲んでからの来店だったにも関わらず
シングルモルトのオーダだ。勿論ストレートで
4、5杯飲んだところで一本のシングルモルトが彼女の目に止まった。
ボトラーズなのだが「ボウモアの5年」だ。
恐ろしいぐらい荒々しく度数は62℃
いや〜いくら何でも女性にこれはお薦め出来ない
というような事を告げた。
この時に彼女の内面に潜んでいた「モンスターハンター」を
覚醒させてしまった。
続け様に8杯飲んだ。続け様にだぞー!しかも凄いスピードで、、、、
当店のワンショットは45mmだから
ボトル半分だ。当事の酒豪の常連氏達が2杯で次々ギブアップ
した「ボウモア5年」を連続8杯とは、、、、
夢か?幻か?
一つの疑問が浮かんだ私の目の前の女性は人間なのか?


まだ飲もうとしたがもう恐いストップを掛けた
今なら絶対しないのだが当事は彼女をよく知らない
これ以上は責任を持てない
少ししょんぼりしていたがすっと帰った。
その後「ボウモア5年」のボトルの凄まじい減り方を見たら何故か吐き気がした。
私には何年掛かっても無理だ、、、、
世の男性諸君少しぐらい酒が飲めても決して私は酒が強いなんて言わない方が
身のためだ。たしなむ程度と言うように心がけよう
そして今、あ嬢は猛烈に悩んでおられる
何故彼氏が出来ないのかと、、、、
申し訳ないが私達には暖かく見守る事しか出来ない、、、、
して「スーパーノヴァ」の上半身はもぎ取られていた、、、、


「アードベック スーパーノヴァ」決して安い酒ではありません。
ましてや日本人の肝機能では余程無理をしないと飲めない酒を
次々と飲んで頂き胸のすく思いでした。
私の店は小さな店ですが大きな物と闘っているつもりです。
まずはわが町に於ける正統なBAR文化の植え付け
BARは文化レベルに反映すると言われます。
文化レベルの高い町には正統なBARが多いと
それがまず一つ
そして昭和38年私の生まれた時に始まった
サントリーさんの「日本橋作戦」
当事ウィスキーを飲む習慣の無かった日本で少しでもウィスキーを
飲んで貰うために東京は日本橋の料亭から始まったこの作戦

「水割り」の普及
そして40数年今や日本中に広まった「水割り」
がしかしこれがネックでシングルモルトの普及に歯止めを掛けています。
やはりシングルモルトは最低ロック、本来はストレートに限ります。
「水割り」にはなかなか対応出来無いのです。
いくら私がお薦めしても「死んでまうわ〜」「火吹くわ〜」
と拒絶されます。
が昨夜も全ての方がストレートで楽しんで頂きました。
原点であり頂点であるこのシングルモルトウィスキーを
私に出来る事など限られますが、やはり腐らずに少しづつ努力して行こうと改めて思いました。
その勇気を与えて下さった方々にこの場をお借りして心から感謝いたします。
ありがとうございました!